コラム
【連載】夫の不倫相手を訴えた! 実録「慰謝料請求裁判」体験記7

夫の不倫で体調を崩して訪れた心療内科 処方された薬は効果てきめん

2016/03/03 15:00

■薬を飲むと穏やかな平常心が戻ってくる

「あーあ、薬を飲むのか……」

 アルコール好きの身としては、薬を飲むのならば、酒を控えなくてはならないことを悩ましく思いながら、処方箋を手にビルの1階にある調剤薬局に行くと、同じクリニック帰りの男性が、薬剤師さんになだめられているところに出くわしました。狭い薬局ゆえに、聞こうとしなくてもふたりの会話が耳に入ってきてしまったのですが、前回、1カ月分ほど処方された薬を、その男性が数日で飲み切ってしまったとのことで、「ちゃんと量を守って飲んでくださいね」と薬剤師がなだめ、患者の男性はオドオドと挙動不審な動きで「それができればいいんですけど……」と自信のない様子。なんだかものすごく凹んだ気持ちになりました。

 しかし、処方してもらった「エチゾラム」は確かによく効きました。夫の愛人のことを思い出してなんだかモヤモヤと嫌な気持ちになった時に飲むと、30分もしないうちに、穏やかな平常心が戻ってきます。嫌な妄想に囚われていても、服用すればすぐに眠くなってストンと寝てしまう。おまけに筋肉が弛緩するせいか、肩コリが治るというありがたい効果も。それを女友達に報告したところ、「そう、体の力が抜けるんだよね! わたし、アナルセックスする時に、男に飲まされたもん!」と想定外の使い道を教えてもらいました。まぁ、AFなんてしませんけど!

■依存性の強い薬を処方される不安

 「スルピリド」のほうは、効果がよくわからなかったので、すぐに飲むのを止めてしまいましたが、「エチゾラム」はてきめんに効いたので、そのクリニックには2週間ごとに通い続けることになりました。そうして、薬の効用はありがたく享受しながらも、気がかりなことがありました。というのも、ネットで調べたところ、「エチゾラム」には決して弱くない依存性があると出ていたからです。

 けれども「あんまり薬とか飲みたくないんですよね」と医師に相談しても、「今は元気だと思っていても、うつっていうのは隠れて進行していることもあるので」と取り合ってくれません。それに、そもそも、わたしは、心療内科というものは、もう少し寄り添って話を聞いてくれるものだと思っていたのですが、なんせ最初に「別れることが一番」という解決策を提示されているため、相談の余地がない。メンタルのケアもなく、依存性が強いという薬を処方されるだけということが不安になり、もともと「なるべく薬を飲まずに、早く通わないで済むようにしよう」と考えていたこともあり、3カ月ほどでクリニックへは行かなくなってしまいました。

 ところが、最初の浮気発覚から半年たったある日のことをきっかけに、再びクリニック通いを始めることになりました。夫の愛人だったさなえ(仮名)から、わたし宛てにメールが届いたのです。
(まほ)

最終更新:2019/05/17 20:05
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