カルチャー
覚せい剤取締法違反検挙者の約2割が女性
清原は特別じゃない 実はあなたのそばにもある覚せい剤の恐怖
2016/02/27 17:00
■中毒患者の多くは、早くに適切な治療を行っていれば悪化しない
では覚せい剤の価格、相場はどうだろう。一部報道によると清原容疑者は1袋(0.2グラム・1回分)あたり4万円を払っていたなどとあるが、これは極めて高額だという。実は、警察発表でよくいわれる末端価格はかなりいい加減なところがあり、「値段はあってないようなところがある」(捜査関係者)という。これも客次第でどうにでもなるのだろう。
したがって、主婦など収入がない、または少ない対象に対しては、清原容疑者価格の20分の1で取引が成立することもあるという。しかし、これは覚せい剤だけに限らないが、売人の一種の悪質なテクニックで、安く与えてどんどん依存させ、中毒に仕立て上げることで上客にしていくためのエサの狙いもある。
結局、薬物中毒にならないようにするにはどうしたらよいのか? そもそも薬物中毒になる人は、「なんらかの要因で精神を病んでいるか、人格障害がある場合がほとんど」(前出医師)だという。つまり、家族や友人、知人に相談しても解決しない、覚せい剤にハマるほど深刻な悩みを抱えている場合、本来なら精神科や心療内科に通い、治療をしないといけないはず。しかし、通院して治すという知識の欠如、または世間を気にする心理などから、通院に至らず中毒になってしまう。「全てとは言わないが、覚せい剤中毒患者の多くは、早くに適切な治療を行っていれば悪化しないケースもある」(同)という。
精神科や心療内科での治療は、覚せい剤より圧倒的にコスパがよく、なにより社会的制裁を受けるリスクはまったくないのだ。悩みがあるなら、ドラッグの誘惑を感じたら、まずは病院に行こう。
(大朋理人)
最終更新:2016/02/27 17:00