コラム
【連載】夫の不倫相手を訴えた! 実録「慰謝料請求裁判」体験記6
夫と愛人を、このまま許すのか 裏切られたショックで体調不良のわたしが駆け込んだのは……
2016/02/25 15:00
■平日の日中に病院を訪れると……
歯科や内科、婦人科など、いつもは通院が必要となった際には、ネットでパパッと調べて、近所だったり時間帯が合うところに足を運んでいました。が、今回は心療内科です。適当な病院に行くよりも、知り合いなどに勧めてもらった“いいお医者様”にかかったほうがいいような気がしました。そこで、かねてから知り合いが通院しているというメンタルクリニックを紹介してもらうことに。「わたしもいよいよ、心療内科デビューか……」電車を乗り継いでクリニックに向かいがてら、見事に心療内科デビューさせてくれた夫と愛人に対して、これまた新しい怒りが湧いてきました。
「ちくしょう、あいつら、どうしてくれよう」と湧き起こる怒りを抑えつつ、受付を済ませると、待合室には男性がひとり。平日の日中に病院を訪れているのが、わたしひとりでないことに安心を覚える一方で、この人もまた、自分では処理できない怒りや悲しみを抱えているのか……と思うと息苦しさも感じました。
やがて、10分ほどたったところで名前を呼ばれ、院長室に入りました。大きなデスクの前に座って、わたしのカルテに目を走らせていたのは、50代くらいの男性医師です。少し威圧感のあるルックスに恐縮しながら、デスクを挟んで反対側に腰を下ろします。「今回はどうなさいました?」と尋ねられたので、自分の身に起きたことを大ざっぱに説明すると、医師は一言目にこう言ったのです。
「その旦那さんと別れちゃったら?」
(まほ)
最終更新:2019/05/17 20:05