芸能
テレビ界は朝ドラに頼りすぎ……

福士蒼汰&土屋太鳳、新ドラマ共演決定も……朝ドラブレーク俳優は「数字持ってない」!? 

2016/02/29 08:00
福士蒼汰オフィシャルサイトより

 4月期に、日本テレビ系で放送される連続ドラマ『お迎えデス。』(土曜午後9時~)で、ブレーク中の福士蒼汰と土屋太鳳が、それぞれ主演とヒロインとして出演することが明らかになり、朝ドラ出演者が、夢のタッグを組むと話題になっている。

 同ドラマの原作は、1999年3月号から2002年3月号まで、少女漫画雑誌「LaLa」(白泉社)で連載された田中メカ氏作の漫画『お迎えです。』。実写ドラマ化に伴い、同誌で続編の連載が決まっている。

 脚本は、NHK朝ドラ『梅ちゃん先生』(12年度前期)、『結婚できない男』(06年/フジテレビ系)、『白い春』(09年/同)、『ブラック・プレジデント』(14年/同)、『オトナ女子』(15年/同)などを手掛けた尾崎将也氏が担当する。


 同じ大学に通う、感情希薄な“理系オタク”堤円(福士)と、感情むき出しの“体育会系女子”阿熊幸(土屋)は、互いに思考回路が理解できない水と油の相性。だが、ともに“幽霊をあの世に送る”不思議なバイトをすることで触発し合い、お互いにないものを補いながら、「生きていく」とは何かを学び、成長していく……というラブコメディだ。

 日テレの「土9」ドラマは昨年、1月期『学校のカイダン』(広瀬すず主演)、4月期『ドS刑事』(多部未華子主演)、7月期『ど根性ガエル』(松山ケンイチ主演)、10月期『掟上今日子の備忘録』(新垣結衣主演)と4作全てが平均視聴率1ケタ台と低迷。現在放送中の『怪盗 山猫』(KAT‐TUN・亀梨和也主演)は初回14.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、ここまでまずまずの視聴率をマークしている。

 今回主演を務める福士は、NHK朝ドラ『あまちゃん』(13年度前期)で大ブレーク。14年10月期の『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系)では、主役・綾瀬はるかの年下の恋人役を好演し、さらに株が上がった。しかし、プライム帯の連ドラ初主演となった昨年7月期のフジ月9ドラマ『恋仲』では、ヒロイン・本田翼とのコンビだったが、平均視聴率10.7%と2ケタをキープするのが精いっぱいで、月9としては物足りない数字に終わった。それだけに、今作では“視聴率”という結果がほしいところ。

 一方、土屋はNHK朝ドラ『まれ』(15年度前期)で主演を務め、昨年12月公開の主演映画『orange‐オレンジ‐』がヒットして波に乗っている。ただ、同10月期の大ヒットドラマ『下町ロケット』(TBS系)では、ヒロインに起用され、主役・阿部寛の娘役を演じたが、メインストーリーに絡まなかったこともあり、インパクトを残せずじまい。それだけに、今作は今後連ドラに主演級で出演できるかどうかを左右する、非常に重要な作品となるだろう。

 すでに相応のキャリアがあった杏や吉高由里子は別格として、『あまちゃん』以降、NHK朝ドラをきっかけに多くの若手俳優、女優がブレークを果たしたが、民放ドラマで主役を張って高視聴率を弾き出したケースはない。『あまちゃん』から飛び出した有村架純は、今期『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系/月曜午後9時~)で主演を務めているが、1ケタ台を連発して苦戦をしいられている。

 その意味で、福士にとっても、土屋にとっても、今作がヒットするかどうかは、今後を左右する試金石となりそうで、まさに真価が問われることになる。脚本家の尾崎氏は、『梅ちゃん先生』をヒットに導いたが、『オトナ女子』ではストーリーが酷評されてしまった。その尾崎氏が少女漫画をどう料理するかも、カギを握りそうだ。
(文=森田英雄)

最終更新:2016/10/05 17:47
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