コラム
【連載】彼女が婚外恋愛に走った理由<番外編>

「冷静にならないと」アラサー不倫女子が語るベッキー……「奥さんにバレてる」禁断愛の落とし前

2016/02/28 16:00
(C)いしいのりえ

 家庭を持っている女性が、家庭の外で恋愛を楽しむ――いわゆる“婚外恋愛”。その渦中にいる女性たちは、なぜか絶対に“不倫”という言葉を使わない。どちらの呼び名にも大差はない。パートナーがいるのにほかの男とセックスする、それを仰々しく “婚外恋愛”と言わなくても、別に“不倫”でいいんじゃない? しかしそこには、相手との間柄をどうしても“恋愛”だと思いたい、彼女たちの強い願望があるのだろう。

 いつもは既婚者女性の婚外恋愛について取り上げている連載だが、今回は趣向を変えて、独身女性の“不倫”の話をしてみようと思う。

 今年の正月明けに週刊誌に掲載されたベッキーとゲスの極み乙女。・川谷絵音の不倫スクープは日本中を震撼させた。2人のLINE上でのやりとりを見る限り、彼らは将来の“ハッピーエンド”しか見えていなかったのだろう。知り合った当初、川谷はベッキーに既婚者であることを隠していたとはいえ、ベッキーはあまりにも無責任な交際に突き進んだ。2人の中高生のように無邪気で身勝手な“純愛”は当然世間の反感を買い、現在ベッキーは全ての仕事を休業せざるを得なくなってしまった。

 ネット住民はもちろん、日本中から敵とみなされ、非難を浴びている2人だが、ベッキーのように、相手を既婚者とは知らずに知り合い、恋愛感情を持ってしまった後に、その事実を知ってしまう独身女性は少なくない。実際、筆者も20代の頃に何度か経験をしたことがあるし、友人から「既婚者を好きになってしまった」という悩みを打ち明けられたことも多々ある。

■最初は「趣味の合うイケメン店員」だった

「でも今となっては、彼が独身とか既婚者とかはあまり関係ないですね」

 今回話を聞かせていただいた麻耶さん(仮名)は、そう言って笑った。20代後半の独身である彼女は、服飾系という仕事柄か、パッと人目を引く華やかさを備えた女性である。淡い色のロングヘアと、ショートパンツからすらりと伸びる華奢な脚が若さを感じさせる。

 麻耶さんが現在の彼と“恋人関係”になったのは、約1年半前。きっかけは、麻耶さんが接客業である彼の店に通い始めたことだ。

「彼も私もラーメンの食べ歩きが趣味なので、よく情報交換をしていたんです」

 人によって好みがさまざまなラーメンだが、2人の好みはよく似ていたそうだ。

「その日も、仕事で郊外に行った時に食べたラーメンの話をしていて、彼にも『絶対好きだよ!』っておすすめしたんです。そしたら彼が『じゃあ次の休みに行こう』って。でもそのときはそれほど彼のことが好きっていうわけじゃなかったですね……。趣味の合うイケメン店員さん、っていう程度で。でも、逆に彼が私のことを気に入ってることはわかってました」

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