コラム
【連載】夫の不倫相手を訴えた! 実録「慰謝料請求裁判」体験記5

別れを拒否し、自殺予告メール 夫の不倫相手との修羅場が始まった

2016/02/18 15:00
Photo by Japanexperterna.se from Flckr

 こんにちは、まほです。結婚4年目にして、夫の不倫が発覚。その日を境に、今まで送ってきた生活は、がらりと大きくありようを変えました。その顛末記です。

■不倫相手の左手薬指に指輪が……

 喫茶店で「わたし×夫×不倫相手」の三者会談を行ったのですが、不倫相手であるさなえ(仮名)は悪びれることは一切なく、「彼女ですから、別れません(キリッ)」と、主張を一切曲げる様子はありません。

「ちょっと、この人に何か言ってよ」

 まさか、そんな居直り方をされるとは、想像もしていなかったわたしは、夫のユウタ(仮名)にバトンを渡すと、ユウタも、「もう関係を続けるのは無理だから」と告げましたが、さなえは「嫌。だって『ずっと一緒にいる』って言ったもん!」と言い張って聞きません。そのうち、2人が「別れるだなんて、そんなこといきなり言われても、納得できない」「何度も別れ話してるだろ」「あれは普通のカップルがよくする痴話喧嘩でしょ」「違うだろ、俺は何度も別れてくれって頼んでるだろ」と言い合いを始めました。

 きりがないので、「ユウタ、目の前でこの人の連絡先、全部消して」とLINEや電話を着信拒否してもらいましたが、それでもさなえは「別れない。だって約束したんだから」と聞く耳を持ちません。これが2人の関係をリークしてくれた人の言っていた「でもね、まほさん、気をつけてくださいね。相手の人、ものすごく気が強いですから」の正体か。実際に目の当たりにして呆れていたところ、さなえの左手に指輪が光っているのが見えました。しっかり薬指にはめていることからして、夫からのプレゼントに違いありません。

「へー、指輪とかプレゼントしてるのね」

 なんだかバカバカしい気持ちになって、今回の不倫について相談していた女友達の中谷さん(仮名)に「不倫女、左薬指に指輪してるw」とLINEを送ると、これ以上、無駄な時間を過ごすのが嫌になり、「とにかく、もう夫は『二度と会わない』と言ってるので、つきまとうのはやめてくださいね」と言い残し、夫と共に店を出ました。

 しかし、さなえはすぐに追ってきて、夫にしがみついて離れません。なんとか振り切って、2人でタクシーに乗り、逃げるために隣駅へと向かいました。そして、しばらく時間を潰した後、自宅へと戻ったのですが、夫は「大丈夫かな。家は知られてはないとは思うんだけど……その辺で張り込んでないかな」と、やたらと辺りを気にしていたのを覚えています。

■SNSに、わたしとそっくりの生活をアップ

 翌日。一晩たって起きると、夫は妙にすっきりした様子でした。LINEや電話を着信拒否したとしても、今はいくらでも連絡を取る方法のある時代です。念のために「あっちの人から連絡なかった?」と尋ねたところ、夫からは「うん。昨日、何もなかったし、向こうも冷静になったんじゃないかな」という返事が返ってきました。

 確かにその日は、見事な青空が広がる晴天で、前日の修羅場が嘘のようにも思えました。しかし、わたしの心の中には、前日のさなえの様子がずっしりと重くのしかかっていました。「絶対に別れない」だとか薬指の指輪だとかを思い出すと、何をする気にもなれず、起き上がるのもおっくうで、布団の中でスマホをいじりながら、どうしても気になって、相手の女性のフェイスブックやインスタグラム、ツイッターなどをチェックしていました。

 そこにあったのは、わたしとそっくりの生活でした。夫と行ったラーメン屋、夫と行ったお好み焼き屋、夫と行った寿司屋、夫と行った焼肉屋。近隣だけでなく、夫とのデートで、電車で1時間ほどもかけて行った場所で撮った写真まであります。飼っている犬の犬種まで同じなのは笑ってしまいました。しかし、笑いながらも手は震えていました。「このまま終わるのかな……」。正直言って、不安でした。だって向こうは、ちっとも納得していないのです。

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