中国版ジャニーズ? アイドル空白地帯・中国で「TFBOYS」がBIGBANG超えの人気!
最近、中国では日本や韓国のようなアイドル文化・エンタメ産業が急速な広がりを見せつつある。男性アイドルグループでは中国人メンバーも在籍する韓国のEXOが人気を博しているが、女性アイドルグループでは、AKB48の姉妹グループであるSNH48が有名だ。
そんな中、ついに中国の“純国産”男性アイドルグループが誕生し、じわじわと知名度を上げているという。そのグループの名は「TFBOYS」。内陸部出身の若者3人組で、リーダーは1999年生まれの王俊凱(ワン・ジュンカイ)、2000年生まれの王源(ワン・ユエン)と易烊千璽(イーヤン・チェンシー)で、15~16歳とかなり若い。
イーヤン・チェンシーはメンバー最年少の15歳。だが5歳の頃から子役として芸能活動をしている
13年8月6日にデビューした彼らは、初となるアルバム『Heart夢・出発』を発売すると、翌年もシングル曲を次々と発表し、ネットを中心に徐々に注目を集めるようになっていった。そしてデビューからわずか1年で中国国内の人気歌手に贈られる「金曲賞」を受賞。現在は新曲発表やライブなどの音楽活動に限らず、テレビドラマや映画にも出演し、俳優としてのキャリアもスタートさせている。その活動内容からか、日本のジャニーズタレントと比較する中国人ファンも多い。
中国検索サイト最大手「百度」が発表する人気アイドルランキングでは現在、5位のBIGBANG(韓国)を抑え、TFBOYSは4位に浮上。中国版Twitter「微博」のTFBOYS公式アカウントは現在約500万人がフォローしており、その数はまだまだ伸びている。「微博」からファンの声を拾ってみると、
「本当にかわいい! 絶対に解散しないでね!」
「最近はCMにも出ちゃったりしてる! 『国民の弟』として成長する彼らが楽しみ」
「いつか日本や韓国でも活躍する日が来たらうれしい!」
「EXOなんかより、TFBOYSの方が断然イイ」
アジア圏のアイドルに詳しい女性誌記者は、TFBOYSを次のように分析する。
「PVがK‐POPアイドルと酷似している、といった批判もありますが、中国では彼らを応援する声がほとんどです。実は、かつて台湾でも彼らのような3人組男性アイドルグループがいました。台湾初の男性アイドルグループとして、89年にデビューした『小虎隊』です。当時の台湾では、日本の少年隊が大人気で、“台湾版少年隊”として成功を収め、メンバーは現在でも台湾の芸能界で活躍しています。今回、中国でデビューしたTFBOYSも第2の小虎隊として成功してほしいとの願いから、中華圏では“中国版小虎隊”と呼ばれています。最近よく日本のメディアにも取り上げられているので、日本進出もあるかもしれません」
TFBOYSはジャニーズJr.のように、下部組織として「TF家族」と呼ばれる数十人の練習生グループもあるというが、彼らは中国版ジャニーズとして成功できるのか、今後が楽しみだ。
(青山大樹)