「ばびろんまつこ、エクセレント!」歌舞伎町トップホスト・東城誠が、キラキラ女子を斬る!!
美食を愉しみ、ブランド品に囲まれた高級マンションで暮らし、リゾートでバカンス……SNSでセレブライフを見せつけ、多数のフォロワーを抱えていた“ばびろんまつこ”。しかし現実は偽ブランド詐欺を行うほど、その生活は窮していた――。Twitter界をざわつかせたこの“キラキラアカウント”を実際にキラキラ(ギラギラ?)の世界に身を置くナンバーワンホストはどう見るか? 歌舞伎町「PLATINA」本店のナンバーワンであり、“全身整形1,000万”という異色の経歴も話題を呼んでいるホスト・東城誠氏。開店前、シャンパンコールの練習が響き渡る店内で語られる、カネと欲と見栄、そして男と女のお話を聞いた。
――東城さんは「ばびろんまつこ」という人物に、どんな印象を持ちましたか?
東城誠氏(以下、東城) カリスマ性はあるんじゃないかな。文章から賢さはにじみ出てますよね。LINEでお客さんとやりとりすると、そこに筆跡は残らないんですけど、文体で相手のスペックが若干わかったりするんですよ。その人の学力が文字の中に出る。
――短い文章の中で、いかに人の心をざわつかせるかに長けていたということでしょうか?
東城 僕もざわつきましたもん。ばびろん、エクセレント!(拍手)って。彼女は、成り金側のカテゴリーじゃないですか。僕もこの街で成り上がっていった人間なので、気持ちはわかるんですよね。SNSって、「いいね!」をもらう課金ゲームみたいな感覚になるんです。僕ら成り金はね、「いい時計買いました」って言ってはアップして、「東城さんすごいですね」と言われることが快感だから。世間では付け焼き刃でカネを持つと「成り金成り金」って叩く。ほら「中学生デビュー」とかって言葉あるじゃないですか。元からパッとしないやつは、一生パッとしないままでいろっていう圧力。パッとしない子がいきなり花咲かせると、日本人の国民性なのか、鼻につくんですよ。でも今でこそ「成り金」って言いますけど、大昔に、もしTwitterがあったら、金持った瞬間自慢してたと思いますよ(笑)。「高級マンモス食べるなう」とか「米俵こんなに貢いでもらった~」とか。誰かにひけらかしたくなるのは、人間がもともと持ってるさがじゃないでしょうか。人間は自慢したい生き物なんですよ。
――ただ実際は、その生活は虚構で、ネット上でブランド詐欺を働いていました。
東城 それは本当にけしからんですね。でも、ネットオークションで65万円のカルティエ買う方もけしからんです(笑)。ネットの弊害ですよね。昔だったら65万円の買い物を、顔も合わしたことないヤツから買うなんて、ありえない話じゃないですか。
――彼女がそこまでして、人にセレブな生活を見せつけたかったのは、なぜだと思いますか?
東城 おいしいものが食べたいというより、おいしいものを食べてる自分でありたいと思っていたんじゃないですか。高級な寿司を食べてる自分に酔いたい。自分があこがれているイメージと同化して、いつか自分もあこがれられる側になりたかったんじゃないかな。それが行き過ぎてしまった。一度そのラインに乗ってしまうと、期待されますしね。それは僕も感じてますよ。
――どんなことを期待されているんですか?
東城 僕、2015年の年末は、実家でゆっくり過ごそうかなと思ってたんですよ。でも、ふと思った。キラキラ発信源の身としては、これはハワイでも行かなきゃダメじゃね? って。「落ちぶれたね」「ちょっと景気悪いのかな」って言われるのが怖いんですよ。だから僕はニューヨークに行きました。別にめちゃめちゃ行きたいわけでもないんですけど。やっぱりキラキラ発信源たるもの、ニューヨークのひとつやふたつ……みたいなところはありましたし。でも今僕にお金があるからいいですけど、もしなかったら、カルティエを売ってたかもしれないですよね(笑)。追い込まれて。