ロンブー&とんねるずが消える!? 『ロンハー』『おかげでした』1ケタ視聴率を更新中!
『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)と『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)。この2つの人気番組の調子が最近あまりよくないらしい。
まず『ロンドンハーツ』は、10月20日に千原ジュニアの結婚を検証するという企画で11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を獲った後は9.2%(10月27日)、8.7%(11月10日)、7.8%(11月24日)、9.2%(12月1日)と視聴率“1ケタ”記録を1カ月以上も更新(11月3日、11月17日は特別編成のため放送休止)。12月8日放送回の3時間SP「動けるおデブ女王選手権」でようやく10.8%と2ケタに回復した状態で、2004年には最高視聴率22.1%を記録した人気番組とは思えぬ落ち込みを見せている。
「長寿番組を苦しめるのが、業界で言う“勤続疲労”です。『ロンハー』も長年の放送で目新しさがなくなり、マンネリ化してきている。といっても、危機に陥ったのは今回だけではありません。2000年代に素人恋愛企画が出尽くしたあと一度低迷したのですが、ちょうどその時期に『格付けし合う女たち』が立ち上がったのを機に息を吹き返しました。今は、こうした新たな起爆剤が必要な時期かもしれません」(業界関係者)
現在、番組を牽引するようなタレントがなかなか誕生していないということも、低迷の理由に挙げられるだろう。例えば、これまででいえば青木さやかだ。04年、当時の彼氏・コージを公開した3時間スペシャルは22.1%という番組最高視聴率を叩き出した。また狩野英孝は、「50年に1人の勘違い男」としてドッキリにかかりまくり、10年には「50TA」名義で番組からCDデビューを果たした。
「今までは、ほぼ5年単位で期首期末の特番ソフトに堪え得るようなニュースターが生まれてきていましたが、現在そうした人材が見当たらないため、特番では体力測定や運動会といった企画で埋めるしかない状況になっています」(制作会社スタッフ)
さらに、『マツコの知らない世界』(TBS系)、『解決!ナイナイアンサー』(日本テレビ系)という強力な裏番組が出現しているのも低迷の要因だろう。
「『マツコの知らない世界』は、マツコとゲストだけのスタジオトークで成り立つシンプルなプログラム。空気もゆったりとしていますから、最近のバラエティに疲れた視聴者には新鮮なんだと思います。また『ナイナイアンサー』は病気や貧乏、金持ち、ダイエットなど、とにかく人の興味を惹くワードを使った企画で固定層をつかみつつあります」
こうして低視聴率が続く『ロンドンハーツ』だが、最悪の場合、打ち切りも免れないのか?
「“要注意番組”のリストには入ってくるでしょうね。ただ、司会のロンドンブーツ1号2号はご存じの通り、吉本興業所属。大手事務所のタレントが出演者に名を連ねている場合、テレビ局としても今後の関係性維持のために、そうそう終わらせられないのです。しかも総合演出・プロデューサーはテレビ朝日の再興を担った加地倫三氏。最近はもっぱらパワーダウンしたと業界では言われていますが、『アメトーーク!』も手がけていますし、この人の威光はテレ朝でも揺るぎません。ですからテコ入れはあるにせよ打ち切りは難しいですね」(テレビ誌デスク)
一方、同じく低迷を続ける『とんねるずのみなさんのおかげでした』は、10月29日に山崎夕貴アナが大塚家具で家具を購入し、部屋をリフォームするという企画で11.2%を記録した後は、8.7%(11月5日)、7.8%(11月19日)、7.5%(11月26日)、8.5%(12月3日)、9.6%(12月10日)と惨状が続いている(11月12日は『2018 FIFAワールドカップロシア アジア2次予選』のため放送休止)。
この原因のひとつとして考えられるのは、裏番組の『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)だろう。
「午後8時から1時間のレギュラー番組だった『モニタリング』が、この10月より午後8時から10時までという2時間の拡大版になったのは大いに話題を集めましたが、そのために午後9時スタートの『みなさんのおかげでした』のメインターゲットである若者層が『モニタリング』に流れるようになってしまったのです」(前出・業界関係者)
栄華を誇った2つの人気番組。このままさらに視聴率を落とし、瀕死の重傷のまま打ち切られるのか。それとも今、痛みが少ないうちに散る方がいいのか。いずれにせよ、ロンドンブーツ1号2号、とんねるずがテレビから消える日も、そう遠くないのかもしれない。