近藤真彦、後輩たちの「こんなにすごいマッチさん」過剰演出に覚えた一筋の希望
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎むしろソッチを願う
デビュー35周年。記念に新曲発売。諸々の宣伝のため、バラエティ番組に出まくりのマッチさん。「あの頃のマッチさんはこんなにすごかった」「そんなありがたいマッチさんがこんなこと(ロケやゲームや大食い対決)を」と、どこも同じ基本フォーメーションで、後輩が張り付き大接待大会。
ま、事務所が違うと途端に「あの衣装って、どんな気持ちで着られてたんですかぁ?(byぺこ)」とか言われて、ゲタ脱がされちゃうからな。「あの時はイヤとかイヤじゃないとか、なかった。夜も寝てなかったのが2~3年続いたから」と、微妙に不機嫌に面白くもない回答をするマッチさん。
しかし、これだけ異常なまでの量の接待を年内に畳み掛けてくるということは……。「カウントダウンコンサートを楽しみにしているジャニーズファンの皆さん、安心してください、遠慮しますよ」ってことなんだろうか。逆に片岡鶴太郎ってのもアリかもしれんな。マッチすら知らない娘さんたちの前で、往年のアレを炸裂させてほしい。
◎そしてなぜ司会・渡部なのか
「瞬間最高視聴率、中山美穂」で無理やり大団円に持っていこうとしている『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)。確かに数字は稼いだかもしれないが。「18年ぶりに歌う中山美穂」を、みんなで怖いもの見たさで指差し確認しただけの話で、二度目はないからなぁ。
昔は歌のうまい歌手による天下一武道会だった『FNS歌謡祭』が、とうとう見世物小屋に(泣)。しかし「また歌謡祭やります。再来週お会いしましょう!」てのは、すごいオチだな。言うだけ言ってやらなかったら面白いんだが。
それにしても、今回の歌謡祭の刺青に対するアグレッシブさは何だったんだろう。年末の格闘技特番へ向けて、視聴者の目を今から少しでもモンモンに慣らしておきたいってことなのか。「タトゥーはじめました」の張り紙か。どうしてそう茨の道へ行くのか。
◎芦田愛菜(10)、鈴木福(11)
スヌーピーの映画の日本語版の声優を務めたとかで、番宣にいろいろ出ていた芦田愛菜。相方の福くんも、なんかどんどんゆうたろうっぽい仕上がりになっていて、それはそれで味わい深いが。愛菜ちゃんは……。
小さい頃は「こんなに小さいのに、エラいねぇ」で何もかも済ませられたのだが。「こんなに小さい」を取ってしまうと、そこには何があるのだろうか。怖い。見るのが。
それにしても、2人が出ているイトーヨーカドーのCMは、「この映像は○○年に撮影したものです」ってテロップ出しておいた方がいいと思う。見るたび混乱するから。「いつのだ」って。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。