サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー松坂桃李『サイレーン』の魅力 芸能 イケメンドラマ特捜部【ジャニーズ&イケメン俳優】 松坂桃李の「空回りするまじめさ」が愛嬌に、『サイレーン』役者陣の“大味”な魅力 2015/11/29 16:00 ドラマレビュー松坂桃李 ◎まじめな男の空回りが愛嬌 それが一番よく出ているのが、菜々緒と船越英一郎の味付けの濃い演技だが、最近では松坂桃李が演じる里見刑事のドジッ子ぶりにも注目している。 第1話では犯罪心理にまつわる本を読み、高尚な雰囲気を演出していたが、捜査中に酔っ払ってしまい、逆にカラに心配されたり、聞き込みに行ったキャバ嬢に翻弄されてデレデレになったりと、話数が進むほど「コイツって優秀な刑事じゃなかったったけ?」という疑問が頭をよぎるようになってくる。 中でも、刑事なのに尾行と変装がヘタくそというのが致命的だ。第2話では、秋葉原で犯人を尾行する際に、「今どきこんな奴いないよ」と言いたくなるようなオタクの格好に変装し、カラを尾行する場面でも、服装が極端なために悪目立ちして、あっさりとバレてしまう。 里見を演じる松坂は、『侍戦隊シンケンジャー』(テレビ朝日系)のシンケンレッド役で俳優デビュー。その後は実写版映画『ガッチャマン』の主演を務めたり、連続テレビ小説『梅ちゃん先生』(NHK)でヒロインと結婚する幼なじみのノブや、大河ドラマ『軍師官兵衛』(同)の黒田長政などを演じている。戦隊ヒーローでいうとレッドのような、まじめなド真ん中のイケメン俳優なのだが、まじめすぎて融通が利かずに空回りする役を演じることが多い。 本作の里見も、表向きはまじめでカッコいい刑事だが、そのまじめ さが空回りして失敗する姿が、今まで以上に強調されている。そんな里見の姿は滑稽だが、人間味のある愛嬌となっていて、これまで以上に松坂へ親近感が生まれている。 菜々緒の悪女役が見事すぎて目立ちにくいが、本作は松坂のドジッ子的な愛嬌にも注目である。 (成馬零一) 前のページ12 最終更新:2015/11/29 16:00 Amazon 『松坂桃李コンプリートBOOK「TORing」』 なぜこの手のイケメンがジャニにいないのか! 関連記事 SMAP・木村拓哉、山田優、松坂桃李……マスコミをざわつかせた“爆弾会見”ベスト3岡田将生、『掟上今日子の備忘録』の世界にマッチする“薄っぺらい男”という魅力関ジャニ∞・錦戸亮『サムライせんせい』、堅苦しい侍役でも滲み出る「暴力性」『デスノート』が設定改変した意味と、ドラマとして成立させる窪田正孝の功績 次の記事 「ドクター処方サプリ」は穴だらけ! >