「家に風呂が2つあった」おしどり夫婦と呼ばれた有名人夫妻の“いびつ”な家庭事情
フリーアナウンサーでタレントの南美希子さん(59)が、有名建築家の堀池秀人さん(享年65)と2年前に離婚していたことを、先日、長男とともに出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で告白した。堀池さんは、今年6月に肝臓ガンで亡くなっていたという。
南さんは40歳直前で結婚と出産を経験し、「これまでの別れは全て幸せな結婚に巡り合うための必然であった……」と記された著書まで出版して幸せをアピールしていたのに。芸能界の“おしどり夫婦”に、一体何が起きたのだろう。
約27年前、私が『午後は◯◯おもいッきりテレビ』(日本テレビ系)のコーナー「うわさのうわさ」に初めて出演したとき、キャスターを務めていたのが南さんだった。番組からは半年で消えることになったが、その後、私の趣味が釣りということもあって、彼女から“釣りにハマッっている長男”の話を聞くようになった。「今度、伊豆の新島に連れて行ってくださいよ。とにかく釣りが大好きで」なんて提案されたこともあった(残念ながら実現はしなかったが)。
長男は現在18歳だというが、彼がまだ小学校高学年になったくらいの頃、南夫妻の不仲説が浮上した。堀池さんは、JR東海の車内雑誌で建物の連載を持っていたのだが、その写真を担当していた関西大手新聞社写真部長から「堀池さんが言うんですよ。『一緒の風呂に入りたくないから、わが家には風呂が2つある』って。離婚ですかね?」と言われたのだ。堀池さんと部長は、長期連載の仕事を通じて公私共に親しい間柄になっていたらしい。
そこで私が、南さんに「家に風呂が2つあるんですか?」と聞いたところ、彼女はビックリして「なんでそんなこと知ってるんですか? でも、仲は悪くないですよ」とのこと。そこでこの話は終わりとなり、話題は長男の釣りの話に。釣り番組に出演しているプロの釣り師・村田基さん(56)の大ファンだそうで、「村田さんに会いたがっている」と語っていた。
その後、パーティーなどの司会をしている南さんに会う機会はあったが、堀池さんの話をしたことはなかった。3年ぐらい前にも会ったが、離婚に向けて最後の話し合いをしている頃だったのかもしれない。
南さんが最新号の「婦人公論」(中央公論新社)で「経済的価値観で齟齬をきたすことがたびたびありました。言ってみれば、彼は、夢を実現するためにはお金の勘定をせずに突っ走ってしまうタイプ。(中略)収入の“見込み”だけでは、買い物をしようとは思いません。実際にお金を手にして初めて何を買おうかと考えるタイプ」と、離婚の理由を説明しているが、風呂2つ説は、一体何だったのだろうか? 経済的価値観の違いは、夫婦を「一緒の風呂に入らない」関係にさせてしまったようだ。
石川敏男(いしかわ・としお)
昭和21年11月10日生まれ。東京都出身。『ザ・ワイド』(日本テレビ系)の芸能デスク兼芸能リポーターとして活躍、現在は読売テレビ『す・またん』に出演中。 松竹宣伝部、『女性セブン』(小学館)『週刊女性』(主婦と生活社)の芸能記者から芸能レポーターへと転身。