売春宿で倒れたラマー・オドム、壮絶な人生に同情が集まるも悲観せざるを得ない状況
そんな彼が運命の出会いをしたのは09年8月。パーティーで知り合ったクロエと、たちまち恋に落ちたのだ。2人は翌9月に電撃婚をし、チームメイトや、ケリー・オズボーンらセレブ友逹の見守る中、永遠の愛を誓った。カーダシアン家の日常を追うリアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』で結婚式の様子を流し、2人の新婚生活を追うスピンオフ番組『Khloe and Lamar』も制作された。
しかし、四六時中カメラに追われるだけでなく、パパラッチやタブロイドにも追われる異様な生活にラマーが疲れ、2人は不仲に。『Khloe and Lamar』は2シーズンで打ち切られ、ラマーの不倫や薬物乱用がウワサされるようになり、精神的に追いつめられた彼は家出。クロエの姉・コートニーが行方不明届を出すなどの騒動も起こった。13年8月にはDUI(薬物、アルコール影響下の運転)容疑で逮捕され、リハビリ施設に入所するものの、たった1日で出てきてしまい、どうにも救えないと絶望したクロエは離婚を決意。同12月に離婚申請したが、未練たらたらで、ラマーの帰りを待ったり、電話したりと、復縁の可能性を探り続けた。
クロエと破局した頃、ラマーは選手としての低迷も始まり、複数のチームを渡り歩くも、ケガや成績不振で解雇や契約解除という憂き目に遭うように。NBAから見捨てられたラマーは、今年6月、再び親しい人を亡くすという不幸に見舞われる。親友が、ヘロインの過剰摂取により急死したのだ。米紙ロサンゼルス・タイムズのインタビューに、「自分の身近にいる人たちが次々と死んでいく」「もう何人も墓場に埋めてきた」と発言するなどラマーは激しく落ち込み、クロエに連絡。クロエは彼を励まし、『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』でも、「ラマーは本当に多くの大切な人たちを亡くしている。私は、そんな彼の支えになりたいの。特に彼が悲劇に見舞われたときには」と発言。「ラマーのことが心配。すごく警戒しているわ。ささいなことがきっかけで、一気に転落しちゃいそうなんだもの。彼を、そんな目に遭わせたくない」とも言っており、ネット上では「悪い予感が的中した」と同情が集まっている。
人として魅力的であったラマーは誰からも好かれ、キムの元夫で、カーダシアン家を連想させるものとは一切の関わりを絶ってきたNBA選手のクリス・ハンフリーズもTwitterで、「みんな、ラマー・オドムが回復するように祈ってくれ。彼は素晴らしいプレーヤーだった。人間としても本当に素晴らしい人なんだ」とツイート。NBA関係者は次々とラマーの回復を願うツイートをしている。
ラマーの58歳の父親も病院に駆けつけ、「息子は薬物を盛られたんだ!」とまくし立てているが、実はこの父親はかなりの問題児。2年前、メディアの取材を受けた際に、カーダシアン家のせいで、ラマーのキャリアは低迷し、薬物に手を出すようになったと批判。ラマーは、「父親らしいことなどなに1つしなかった男に、そんなこと言う資格などない」「カーダシアン家はなんの見返りも求めず、自分を愛してくれた唯一の家族だ。自分が苦しんでいる時も頼れることができる唯一の家族だ」と大激怒し、金銭援助を打ち切ると断言。父親は慌てて発言を撤回したことがあるのだ。
心安らげる家族を求めたのに、かなわなかったラマー。米大手ゴシップ芸能サイト「RadarOnline」は「ラマーが脳死宣告を受けた」「クロエは、ラマーの生命維持装置を外すかどうかの決断を迫られている」と伝えたばかりだが、多くのアメリカ人たちは、波瀾万丈な人生を歩んできたラマーに奇跡が起き、人懐っこい笑顔を見せてくれることを願っている。