売春宿で倒れたラマー・オドム、壮絶な人生に同情が集まるも悲観せざるを得ない状況
私生活を売りにしているカーダシアン三姉妹の三女クロエ(31)と結婚していた、元NBA人気プレーヤーのラマー・オドム(35)が売春宿で意識不明となり、救急搬送された病院で危篤状態に陥ったと報じられている。
複数の米メディアが報じた内容によると、ラマーは13日、3日間滞在していたネバダ州の売春宿で意識不明となり、長身すぎて救急ヘリには乗れなかったため、救急車で搬送された。コカインだけでなく、売春宿から購入したバイアグラを3日間で10錠も服用していたことが判明。このバイアグラは、米食品医薬品局が2013年に使用を中止するよう警告を出したもので、これら薬物の過剰摂取により発作を起こし、脳障害、腎不全を起こし、意識不明の重体になったと伝えられた。腎臓のほかにも、3つの臓器が機能していないとのことで、生還する可能性は非常に低いと悲観されている。
クロエは、カーダシアン一族と共にプライベートジェットで駆けつけてからというもの、ラマーのそばを片時も離れず見守り続けているとのこと。全米一のお騒がせセレブである姉のキム・カーダシアンや、実母クリス・ジェンナーも一緒だったことから、「こんな時にもリアリティ番組の撮影か!」と批判する声が上がったが、すぐにカメラは同行させていないことが発表された。クロエは、ラマーの子どもを3人産んだ元彼女を呼び寄せる手配をし、「離婚した元妻なのに、ここまでするのか」とゴシップ好きを驚かせたが、直後、クロエとラマーの離婚は成立しておらず、法的には夫婦であることが判明。クロエは意識のないラマーに代わって、医療上の決断を下さなければならない立場だと伝えられると、全米は一気に彼女に同情した。
売春宿でコカインとセックスピルを過剰摂取したラマーだが、軽蔑する声はなく、逆に同情や応援する声ばかりが上がっている。彼がここまで自暴自棄になったのには、家族愛に恵まれず、選手としても低迷し、クロエとの仲も不本意ながらうまくいかず、精神的に追いつめられた結果だからだと、多くの人が知っているからだ。
ラマーの出身地はニューヨーク・クイーンズ。1980年代、クイーンズの治安はとても悪く、刑務所の看守だった母親はラマーが犯罪に染まらないようにと、女手一つで必死に彼を育てた。父親は体に障害を持つ元米軍兵でヘロイン中毒だったため、子育てには関わらず、寄り付きもしなかった。
母親は幼い頃から息子にバスケの才能があると確信して応援したが、若くして大腸がんを発症。ラマーが12歳の時に亡くなってしまった。才能と体格に恵まれたラマーは頭角を現すようになり、高校生活最後の年には米紙「USAトゥデイ」から、「最も才能のあるバスケットボール・プレイヤー」に選出された。大学での活躍が買われ、99年にNBA入り。04年のアテネオリンピックには、アメリカ代表選手として、参加しチームをメダルへと導いた。また、同年には名門「ロサンゼルス・レイカーズ」に移籍し、08‐09、09‐10シーズンの2連覇に大きく貢献。2m8cmという長身だが、繊細なプレーも得意で、バスケにおける5つのポジション全てをこなせるユーティリティプレイヤーとして、全米にファンを持つようになった。
バスケの神様には愛された彼だが、家族運には恵まれず。交際してきた女性との間に3人の子をもうけるものの、06年に次男が生後6カ月で乳幼児突然死症候群により急死。03年には祖母を亡くしており、シューズに母、祖母、次男の名前を書くなど、精神的に不安定な日が続いた。