「SMAPを切り捨て自滅」フジテレビ『水曜歌謡祭』深夜落ちが「意味不明」といわれるワケ
森高千里とアンジャッシュ・渡部建MCの『水曜歌謡祭』(フジテレビ系、今年4月スタート)の超低視聴率に足を引っ張られてか、7月29日放送のフジテレビ恒例『FNSうたの夏まつり』の平均視聴率が、第一部10.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第二部13.3%と過去最低を記録した。この直後、局内では『水曜歌謡祭』の打ち切りが濃厚となっていたというが、一部では「深夜枠へ移動する」とも伝えられている。
バラエティ初MCという森高を“切り札”として、亀山千広フジ社長の肝煎りでスタートした『水曜歌謡祭』。ところが初回視聴率は7.3%で、「最低でも2ケタ」という目標も空しく、6月3日放送回は3.8%という悲惨な状況となっていた。
「13日付の『東京スポーツ』では、打ち切りこそ免れたものの、MCは据え置きで金曜日の夜11時台に“深夜枠落ち”する可能性が高いが報じられました。本丸だったはずの『FNSうたの夏まつり』の視聴率に悪影響を与えてしまっては、元も子もないですからね」(芸能ライター)
フジは例年夏と冬に、SMAP・草なぎ剛を司会に『FNSうたの夏まつり』『FNS歌謡祭』を放送しているが、SMAPを切り捨ててまで起用した新MCは、結果的に逆効果だった。しかしフジの“SMAP切り”は、ここ数年の間に何度も浮上していたという。
「かねてから出ている『SMAP×SMAP』終了説は、『SMAPとの癒着をなくそう』ともくろむフジ関係者から漏れ伝わった情報といわれています。彼らはSMAPより、メンバー・ファンともに若い世代である嵐への“擦り寄り”を水面下で画策していたんです。また、全社員3分の2を配置換えした昨年のフジの大人事も、『特定プロダクションやスタッフとの癒着関係を一掃するため』で、この動きも、結果的にフジの脱SMAP路線を前進させることになっていました」(テレビ局関係者)
SMAPマネジャー・飯島三智氏とは「切っても切れない」関係を築いてきたフジだったが、脱SMAP路線は、現在の凋落ぶりの打開策の1つだったようだ。しかし今年の『FNSうたの夏まつり』の結果を見る限り、この策略は完全に裏目に出たというほかない。
「フジがSMAPから恩恵を受けているのは、誰の目にも明らか。例えば、『27時間テレビ』にしてもそうです。昨年、SMAPが総合司会を務めた同番組の視聴率は13.1%でしたが、ナインティナインら『めちゃめちゃイケてるッ!』出演陣がメインだった今年は10.4%でした。また現在、木村拓哉の主演映画『HERO』は、興行収入面以外でもフジを救っています。4月27日放送回で視聴率1.5%を記録するなど、4月のスタート直後から先行きを不安視されていた『みんなのニュース』(月~金曜日、午後3時50分~)が、前の時間帯に放送されているドラマ版『HERO』再放送の流れを受けて視聴率がアップ。部門別視聴率ベスト10入りするという“珍事”も発生しました」(同)
現在フジ内では、『FNS』のMCを草なぎに戻す話も出ているようだが、「結果的にフジは、自ら脱SMAP路線を歩むも自滅し、そしてまたSMAPにすがろうとしている。外野から見ていると、そもそもなぜSMAPという命綱を切ろうと思ったのか、まったく意味不明ですよ」(同)という声も。迷走続きのフジがさらなる“暴走”をしないよう祈るばかりだが……。