「駒澤大学・櫻井氏はまったく無関係」嵐・櫻井翔の家族に生じた、2つのガセ報道
アイドルグループ・嵐のメンバー、櫻井翔の家族についてのガセネタ報道が関係者に迷惑な事態を引き起こしている。
写真誌「フライデー」(講談社)が5月に「『嵐』櫻井くん一家は本当にスゴイ!」として家族構成を報じたが、ここに記載された母親、駒澤大学教授の櫻井陽子さんが、翔とはまったく無関係な人物であったことで後日、訂正文を掲載。しかし、その訂正を知らずに、広まったネット上の情報を鵜呑みにした他紙の記者が、たしかめもせずこの話を再利用。いまだ駒澤大学には同教授を「翔のお母さん」とする問い合わせなどが続いているというのだ。
同大学の関係者によると「7月にまた別の週刊誌でも同じことが報じられて、そこの記者がテレビ番組でもそのことを話してたとかで、お母さんはいつ授業をしますかというファンの問い合わせとか、記者を名乗る方からインタビューできないかという相談とかがあった」という。
別の週刊誌というのは、おそらく7月に「櫻井翔のパパは5000人以上の部下を持つ官僚のトップ」という見出しで、櫻井の家族を特集した「週刊女性」(主婦と生活社 8月11日号)だと思われる。記事にはハッキリ「母・陽子さんはお茶の水女子大学出身で、現在は駒澤大学文学部の教授」と書かれている。また「テレビ番組」というのは調べても見つからなかったが、同誌の神谷明良記者が、ネット番組で同号の発売2日前の放送で同じ話をしていたのが確認された。
あらためて大学関係者は「陽子教授はタレントの櫻井さんとは無関係です」と話していたが、誤報は後を絶たないようだ。また、父・俊氏についても、一部で「省内で櫻井パパと呼ばれている」という報道もあったが、総務省の職員6名に聞いたところでは、一様に「そんな呼び方は聞いたことがない」と言っていた。また、「マスコミはいつもそうやって自分で決めたあだ名を煽るので、これからはそう呼ばれるかもしれないですけどね」(職員男性)とも語った。
「櫻井さんのお父さん、俊さんが総務省の事務次官に就任したわけですが、単なる官僚人事なら注目度は低いところ、見出しに櫻井翔とつければ雑誌が売れるので、あわてて記事にしたんでしょう。ジャニーズタレントの親族ネタは読者の引きが強いんですが、まったくの一般人だと多くを報じられない。それが今回は政府の中枢に関わる役人として実名報道できるのでおいしいネタだった」(雑誌編集者)
しかし、総務省はまだしも、無関係な駒澤大学はいい迷惑だ。同大学の学生たち数名にこの誤報について聞いてみると「櫻井先生は特に何も言ってなかったですけど、親しい学生にはすごく迷惑だって話してたっていうのは聞いた」と、学内ではすでにガセネタであることは知られているようだった。
ただ、8月に入ってもこの誤報をそのまま転記しているネットニュースも多く、ひどいものになると「息子の芸能活動に応援的だった櫻井陽子」とまで書かれているものもあり、櫻井が過去に「母親は料理が苦手」と話したところから、この陽子さんがそうだと思われてしまう気配も見え、その広がりに歯止めが利かない様子だ。
(文=ハイセーヤスダ)