アンチ韓国ドナルド&北朝鮮大好きのロッドマン、米大統領選で最悪のコンビが誕生
2016年アメリカ大統領選挙の共和党候補者のドナルド・トランプを、“自称ノーベル平和賞候補”のデニス・ロッドマンが応援し始めており、大統領選挙史上最悪のコンビだと注目を集めている。
「メキシコ人は麻薬売人で強姦魔」「ジョン・マケイン米上院議員がヒーローと呼ばれるのは捕虜になったから。戦争捕虜は別に英雄なんかじゃないのに」といった過激な発言が多く、脱獄したメキシコの麻薬王からも命を狙われているとFBIに通報するなどの話題を振りまき、連日メディアを賑わせているドナルド。メディアは完全に彼をイロモノ扱いしているが、歯に衣着せぬドナルドの発言を痛快に感じる支持者は日に日に増えており、先週発表された米「ABC」局など大手メディアの世論調査では共和党支持率トップという結果に。
ドナルドは支持者の動向は気にせずといったふうで、遊説の先々で「アメリカはこれ以上損すべきではない」「アメリカ人は仕事を取り戻し、もっと金儲けすべき」という持論を力説。21日に遊説のため訪れたサウスカロライナ州の選挙集会では、「サウジアラビアは我々のおかげで大金を稼ぐ。1日に数十億ドルを儲けてるんだ。そのくせなにか問題が発生すると我々の軍に頼る」と発言し、「韓国も同様だ」と続けた。
ドナルドは13年に公開した動画でも「我々は、一体いつまで韓国を北朝鮮からタダで守らなくちゃならないんだ。韓国は豊かな国だ。我々のおかげで金持ちなんだ。我々にテレビ、車、なんでも売りつけ、大金を稼いでいる。韓国に対して我が国は貿易赤字なんだ。韓国は私の友人だ。仕事も一緒にやっている。その点では問題はない。でも、彼らはアメリカ人はバカだと思ってる。我々は得もないのに韓国を北朝鮮から守ってやってるんだ。一体、韓国はいつ北朝鮮から守られていることへの対価を支払い始めるのか?」「とんでもない話だと思わないか? 韓国は我々のおかげで大金を稼いでるというのに、なにか問題が起こったら、ただで我々に守ってもらおうと思ってる」と国民に訴えており、あらためて論議を醸す騒ぎとなっている。
このドナルドの発言に、韓国のメディアは「韓国は在韓米軍の防衛費・維持費を負担している。昨年は8億6,100万ドル(約1,063億円)も提供した」と主張。しかし、これに対して、米外交専門誌「The Diplomat」は、「韓国は確かに昨年8億6,100万ドルを支払った。しかし、これは実際にかかった費用の半分以下の額だ」と報道。ドナルドの主張が全て正しいわけではないが、多くのアメリカ国民が持つ不満を代弁するものとなったと伝えた。
ドナルドは韓国については厳しい口調で責め立てているが、お隣・北朝鮮と関係が深いデニスについて、「政治家よりもいい」と高く評価したことがある。
元NBAの名選手かつ問題児で、女装趣味があることでも知られるデニスは、13年に「バスケ外交」をするために2度訪朝。「金正恩第一書記のことを中央情報局(CIA)よりも知っているアメリカ人」として注目されたが、「金正恩は謙虚でいいやつだ。オレの永遠の親友だ」「金正恩だって戦争したくはないんだよ。オバマから電話が欲しいって言ってたし」と全国放送のインタビューで語り、「アホか」「何様!?」「外交官気取り」と大バッシングされるハメに。14年にも訪朝したが、当時社会の関心を集めていた北朝鮮に拘束されていたアメリカ国籍の男性の釈放にはなんの役にも立たず、「捕まった本人にも原因があるんだろう」といった発言をし、再び大炎上。「デニスを含め、同行した元NBA選手のほとんどが金欠で、報酬や喜び組からの接待目当てで行ってるんだろう」と白い目で見られ、この状況から逃れるようにアルコール依存症のリハビリ施設に入所。最近では、女性化した元陸上選手のケイトリン・ジェンナーについて「女装趣味を持つ先輩アスリート」として解説したり、「これからたくさんのアスリートがゲイだとカミングアウトするぜ」と予言するなど、相変わらずのちんぷんかんぷんぶりを発揮している。
13年に訪朝した直後、「オレは、敵対する国の氷を砕き、緊張をほぐすというミッションを達成した。ノーベル平和賞の候補に選出されるべき。14年のノーベル平和賞候補に選ばれると確信している」とドヤ顔で語ったデニスを、多くのアメリカ人が「国の恥」だと捉えたが、そんな中、デニスを高く評価したのがドナルドだったのだ。