ブツブツ毛穴、干上がりすね、鏡餅級かかと……皮膚科に聞く、夏の素足のトラブルSOS!
――それでは、正しいフットケアの方法を教えてください。
高山 フットケアにはいろいろな方法がありますが、大きく分けると「清潔に保つ・水分をよく拭き取る・保湿をする・角質のケア・正しく爪を切る・正しい姿勢で歩く・足に合った靴を履く」の7項目です。特に保湿は“夏の3大足トラブル”の改善にとても効果が高いので、念入りに行ってほしいですね。方法としては、風呂上がりに保湿効果の高いクリームを人さし指の先から第二関節くらいまで取り、ひざやすねなどにマッサージしながら優しく塗り込みます。その後、今度は人さし指の第一関節までの量をかかと部分に塗り、ソックスをはいて寝ます。これを約2週間続けます。
――保湿クリームはたくさんの種類がありますが、どれでもいいのでしょうか?
高山 市販の保湿クリームだけで100種類以上あるといわれていますが、そのほとんどが「ビタミン系・保湿系・尿素系」の3種類に分類されます。それぞれ含まれている成分が異なるのですが、“夏の3大足トラブル”にはユースキンAなどのビタミンEの配合された「ビタミン系」がおすすめ。血流を良くしてターンオーバーを促したり、乾燥でできた小さな傷を修復したりする効果があるんです。また、ユースキン製薬と共同で実施したモニター試験では、7日間で、始める前より約3倍に水分量が増えたという結果が出たほど、保湿効果も高いんです。症状を悪化させる原因に気をつけながら正しいフットケアを続けていれば、2週間でサンダルが履ける素足になれますよ。
高山かおる(たかやま・かおる)
1995年、山形大学医学部卒。東京医科歯科大学皮膚科の特任講師、日本で初めて皮膚科のフットケア専門外来を開局する。著書に『巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケア』(マキノ出版)など。専門は、接触性皮膚炎、フットケア、美容。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。