ジャニーズの新人社員飲み会のよう? TOKIO・城島茂の訓話を傾聴するジャニーズWEST
<グループ内格差から解散危機まで 21年目TOKIOが熱く語るSP>
6月10日放送の『TOKIOカケル』(フジテレビ系)、ゲストはジャニーズWEST。画面に表示された上記テロップを見て、「WESTも不憫売りか!?」と、まず思った。格差を武器に「舞祭組」が成功したKis-My-Ft2をはじめ、不憫売りするジャニーズタレントは少なくないが、ジャニーズWESTも、そっち路線でいくのか?
今回ゲストとして出演したのは、中間淳太、藤井流星、小瀧望、桐山照史の4人だが、このうちの誰かが格差で不満を持っている、といった内容ではなかった。それを語ったのは、TOKIOの方で、「ジャニーズグループ20年間で、こんなことが起こるけど大丈夫講座」として、まだデビュー1年目のWESTにリーダー・城島茂が訓話する、という番組内容だった。城島は、WESTからするとジャニーズの大先輩なのはもちろん、KinKi Kidsや関ジャニ∞など、関西系ジャニーズのパイオニアでもある。
城島の笑顔とともに、画面には<グループ内格差><オリコン順位><不遇の時代>という文字が浮かぶ。城島が言うことには、例えば長瀬と自分では、ドラマで与えられる役はだいぶ違う。あるとき長瀬が映画で賞をもらい、そのプレゼンターとして城島が呼ばれたことがあった。そのとき、自分は「プレゼントする側やな」と「立ち位置」を知ったという。でも、気にしない。
「一緒のステージに、そういうネタでも立てるんやと思ったときに、ありがたいわぁ、と」
これは“格差”ではなく、「“棲み分け”やね」と城島は語る。今後、若手ジャニーズも不安を感じたときは、“棲み分け”なんだと思うことにしよう。そして、解散という話題になると、城島以外のメンバーが熱く語り始める。解散になりそうな危ない時期も確かにあったと言うが、山口は「一番簡単な、解散ということを選ばなかった」と胸を張る。でも、メンバー間でヒビがどうしても入ることはある。だからこそ、「ヒビを埋める作業が大事なの」と松岡。さらに山口が言う。
「言っとくけど、解散の方が簡単なんだぜ。続けることが難しいんだから。1人抜けちゃう方が簡単なんだもん」
この言葉に、個人的事情で「抜けちゃった」ジャニーズタレントの顔が何人か浮かんでしまった。そんな、熱くなるTOKIO先輩の話に、ただただうなずくWESTメンバー。なんとなく若干重めの空気が漂い始めたことを松岡は察したのか、すぐさま、「今偉そうに言ってるけど、半分自分たちに言い聞かせてるからね!」と、笑いの空気に切り替えた。この回、何度か厳しい言い方が出たり、城島が思わず涙ぐんだりする場面もあったが、その都度、明るいトーンでツッコんだり茶化したりして場の空気を切り替えていく松岡の気配りは、あらためてさすがだと思う。
TOKIOのメンバーが熱く議論し、そして若いWESTが神妙な面持ちでそれを聞く。見てるとなんだか、上司&新人社員の飲み屋の光景みたいにも見えてくる。メンバーたちの間に、人気企画「方言女子」のカワイイ女の子が座っているあたりもまた、キャバクラでのお説教感に拍車をかける。
訓話を参考に、これからも格差や不遇でアピールすることのないグループでいけますよう。上司TOKIOもそう願っている、たぶん。
(太田サトル)