カルチャー
男性が語るセックスはなぜこんなにもつまらないんだろう?
2015/05/08 20:00
男性ファッション誌『GQ』2015年6月号(コンデナスト・ジャパン)が「日本人1000人のセックスライフ」という特集を組んでいます。セックス特集といえば『an・an』(マガジンハウス)のものが有名。男性誌でセックス特集というのは写真週刊誌やゲーセワ実話雑誌以外では珍しい気がして手に取ったんですが、これがガッカリするぐらいつまらなかった。『an・an』も大概ですが、これは一般男性のセックスに対する想像力の貧困を示しているのではないか、と思わされる内容でしたね。
今回の号に限らず高級腕時計に、高級車、高級海外ブランド、最新電子ガジェット……と男性が好きそうなものの紹介で固めた『GQ』に男性的価値観が支配的なのは当然なのかもしれませんが「多くの男性がセックスに興味津々なのは、紛れもない事実」と定義してしまっているところがまず問題です。特集で紹介される、54の質問に対する男性1000人の回答結果も、すべて「男ならセックス好きなの当たり前でしょうが!」というステレオタイプばりばり。だから、セックスへの関心が低くなっていると示唆されるデータ(いわゆる草食化現象)が出てくると「これは大変!」、「男なのにセックス嫌いなんてどうなっちゃってるの?」と論じる方向に進む。すべて計算どおりです。
最終更新:2015/05/08 20:00