村上信五だけはOK? テレビ業界人が語る「関ジャニ∞が東京で避けられる理由」
3月4日に放送されたスペシャル番組『関ジャニ∞博物館』(テレビ朝日系)。「世界で唯一の作品を作る」というコンセプトのもと、バカバカしくも最後は感動すら覚えるようなチャレンジに挑んだ関ジャニ∞。
「『1,000人を超える大小さまざまな手形で巨大モナ・リザ像を描く』『薄毛有名人の毛を集めて筆作り』『全国のご長寿から、ありがたい格言をもらってカルタ作り』といった前代未聞の珍アートがオンエアされ、ネット上では『最高だった』『久々に声出して笑った』、さらには『レギュラー化してほしい』といったラブコールまで上がりました」(芸能ライター)
だが、実のところレギュラー化どころか、第2弾の特番も難しいと業界関係者は語る。
「視聴率は既報通り、夜7時~9時台でまさかの4.9%(ビテオリサーチ調べ、関東地区)でした。現在、TBSのスペシャル番組の視聴率最低ラインは9%。悪くても8%獲らないと次はないといった雰囲気です。ただ、大事な『ジャニーズ案件』だけに、一度きりのスペシャルで終わらせたくはない、というのがTBSの本音でしょう。でも、もし新たに関ジャニ∞の企画をMBS・TBS系で立ち上げるとしたら、今回とはまったく違うコンセプトで、さらにはスタッフ総入れ替えでやるでしょうね」(テレビ局関係者)
また、番組企画内容についても、先輩ジャニーズアイドルの、ある番組をモチーフにしているのではと指摘する。その手本とは……
「TOKIOですよ。冠番組である『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)でも定期的に行われている“おバカ”チャレンジ企画をイメージし、TBS版『DASH』を狙ったのでしょう。でも企画が丸かぶりにならないよう、少し方向性を変えてやろうとしたあまり、ネタが食い気味になってしまったのが失敗だったのでは。王道路線で、もっと過酷なロケをさせた方が、まだ見れた。ネタも少し深夜っぽかったですしね。それでもゴールデン帯で放送するなら、せめて夜9時台からの方が合っていたかも」(在京局ディレクター)
しかし今回、そんな企画のベクトルより致命的な「弱点」があったという。
「彼らが関西出身で、しかもお茶の間ではまだまだ知名度が低いということです。キャラクターが認知されていれば、彼らの関西弁による親しみを込めた『ツッコミ』や『タメ口』を好意的に取る視聴者も多いのでしょうが、まだ東京のテレビに馴染んでいない彼らが地を出しすぎると、そうしたツッコミを『怖い』と感じたり、タメ口を『失礼』と感じる視聴者も多い。ファンはもちろん、彼らの『よきあんちゃん』という面を知っているので抵抗はないのでしょうけど」(同)
ではメンバーの1人、村上信五が出演している『月曜から夜ふかし』(同)が好調なのはなぜなのか? 「それは、村上の尊大なキャラクターが、番組の相方であるマツコ・デラックスによってだいぶ中和されているということ。またMCに左右されない、取材ネタの秀逸さ」だと、先のディレクターは指摘した。
『関ジャニの仕分け∞』(テレビ朝日系)が終わり、事実上の後継番組となる『関ジャム 完全燃SHOW』(同)がスタートを切ろうとしているときに、5%未満という非常にイヤな結果がもたらされた関ジャニ∞。今後、より7人のキャラクターが浸透することを願いたい。