男性アイドル
[ジャニーズツッコミ道場]

関ジャニ∞・渋谷、嵐・大野、V6・坂本らジャニーズにおける「歌がうまい」基準を考える

2015/03/03 16:00
じゃがいもの会に参加経験あるのは関ジャニ∞だけやで!

 今回は、ジャニーズファンの間で何かと論じられがちな「ジャニーズの歌唱力」問題を考えたいと思う。

 意見が大きく分かれることで、以前から不思議だったのが、現在、主演映画『味園ユニバース』の主題歌をソロで歌っている、関ジャニ∞の渋谷すばる。グループの歌唱力担当であるのは疑いようがないが、渋谷が歌番組に出るたび、Twitterやネットの掲示板では面白いほど「うますぎる」「音痴すぎワロタ」といった、両極端な意見が飛び交うのだ。渋谷ほどではないにしても、やはり賛否両論ある例が、NEWSの手越祐也だ。ある人にとって「うますぎる」歌が、別のある人にとって「音痴すぎる」というのは、どうにも奇怪な話。だが、実はその理由は、案外シンプルなことにある気がする。

 渋谷や手越を「うますぎる」と感じるポイントは、声量と声の張り、歌に込める思いの強さや、豊かな表現力だろう。だが、その一方で、2人に共通するのは、陶酔しすぎて、周りの声や楽器の音が聞こえなくなってしまうのか、音程を外すことがちょこちょこあること。特に、大サビなどでは盛り上がりすぎて、大きく外すことがあるため、正しい音程でないと不快に感じる、いわゆる「耳の良い人」には、ときに「音痴すぎる」と感じることがあるのだと思う。2人ほどの自己陶酔はないが、華やかなキラキラした声質を持つ長瀬智也も、ときどきサビで音を外す傾向があるため、似た部分がある気がする。

 その一方、歌唱力の話題では必ず名前が挙がるのが、KinKi Kids・堂本剛や、嵐・大野智。2人が恵まれているのは、張り上げなくても響く、深くやわらかい声質だろう。堂本剛は、ときどきビブラートなど、装飾過多になるきらいがあるが、大野智はいつでも抑えめ。嵐の口パクはときどき皮肉られ、歌番組では生歌が「放送事故」と揶揄されることもあるが、それは歌唱力担当の大野が特番や大きな舞台で、良くも悪くも高揚しないことにも一因があると思う。メインボーカルのテンションが通常のままなのに、周りの一部メンバーのやる気が満ちあふれ、ボリュームが大きくなり、グループの歌声のバランスがおかしくなる。結果、ジャイアンリサイタルになることがあるのではないだろうか。

 ちなみに、ジャニーズファンの一部でときどき「歌がうまい」と言われる独自ジャンルに、「高音が出る人」というのもある。ともすればユニークボイスだったり、低音は出なかったりしても、高音が出るだけで崇められるのだ。以上を踏まえて、総合的に歌唱力王を考えると、「声量も、声の張りもあり、音程を外さず、高音も出て、表現力がある人」ということになるのだが……あまり異論がないのは、V6の坂本昌行だったりする。

 確かに坂本はうまい。アカペラでもいける声量を持ち、音も外さない。ただ、と坂本の歌を延々と聞きたいかというと、それはまた別問題だ。そして、結局は「個人の好み」という結論が決まった話題を、ジャニーズファンたちは日々熱く繰り広げ続けるのである。
(田幸和歌子)

最終更新:2015/03/03 16:00
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