湘南ライフ疑似体験に見た、読者の「年収1,000万円以下」の現実を見抜く「VERY」の鋭さ
土日に、豊洲のショッピングモールを訪れる機会がありました。豊洲は、「VERY」(光文社)妻が住んでいるといわれる地域なので期待していたのですが、そこにいた女性たちは、いわゆる「VERY」妻とはなにかが違うという印象を受けました。しかし、よく考えたら、豊洲に住んでいる人にとって、豊洲のショッピングモールは“日常”。ハレの日や休日には行かない場所なのかもしれないなと気づきました。では、休日の「VERY」妻はどこにいるのか? 今月号の「VERY」にその答えがありました。
<トピック>
◎みんなの「日曜日の風景」
◎私はこれで、モードを始めました
◎関西読者の新しい波!ネオコンサバ派のすべて
■清澄白河にくすぐられる「VERY」妻
今月の第1特集は「みんなの『日曜日の風景』」です。「VERY」のインテリア連載である「日曜日の風景」が単行本化されたこともあり、その拡大版として特集が組まれたようです。普段の連載とは少し趣向が違い、「VERY」の家族は日曜日にどこに出かけ、なにをしているのか、そして「VERY」という雑誌がどんな休日を“かっこいい”と考えているのかがわかる良企画でした。
具体例を見ていくと、とりあえず公園に行く、家でオシャレなオーガニック食材を使ってパンケーキを焼く、新感覚のスタジオで家族写真を撮る、お台場の日本未来科学館で「チームラボ」のアートを楽しむ、森の中でアスレチックを楽しむ、東京タワーなどの「ザ・観光スポット」に行くなどなど。
特に、「VERY」妻らしさを感じたのは、二子玉の「ザ・ノース・フェイススタンダード」に行くという休日。「お店の外で一人煙草を吸いながら時間を潰している」パパに気を使い、「パパのテンションを上げる」ため、「男性目線のアウトドアグッズやメンズライクな小物が並ぶ」同店を訪れようと提案しています。「VERY」読者世代の30代後半くらいの男性は、まだまだ女性の消費を楽しむ女子力は持ってないでしょう。また、「VERY」パパが自分の妻を「VERY」妻たらしめるほどの稼ぎを得られる仕事をしているのなら、“結婚7カ条”が話題になった西島秀俊のように、「女の心情の理解を求めない(男の心情は理解しろ)」なんていう亭主関白な人も多そう。妻の方も、それをわかって結婚しているはずでしょうから、パパに気を遣った休日になるのも頷けます。