「売れればいいのか」朝井リョウ、東宝の先輩・川村元気に嫉妬!? 好感度作家の苦悩とは
早稲田大学在学中に作家デビューし、2013年には最年少で直木賞を受賞した朝井リョウ。早稲田卒業後も、「傲慢になりたくない」という理由で専業作家にならず、大手映画配給会社・東宝に就職。二足のわらじを履いて活躍し続ける朝井は、業界内でもほぼ良い評判しか聞こえない稀有な存在だ。そんな“さわやか作家”朝井だが、このところ、ある作家への嫉妬に苦しんでいるという。
「その相手は、朝井と同じ東宝の川村元気です。映画プロデューサーとして活躍する傍ら、12年に『世界から猫が消えたなら』(マガジンハウス)で作家デビューすると、70万部を超えるヒットを記録しました。2作目の『億男』(同)も好調で、この2作で本屋大賞に連続でノミネートされています。社内で面識のある2人は比べられることも多く、そのたびに朝井は『川村さんの売り上げにはかなわない。さすが川村さん!』と、さわやかに社の先輩である川村を持ち上げていますが、実は相当嫉妬していますよ」(編集者)
作品のクオリティーでいえば、編集者間での評価は「圧倒的に朝井の方が上」(同)という。
「はっきり言って、川村の作品はアイデアだけ。文章力もなく、小説とは呼べません。作家としての力は朝井とは月とすっぽんくらい離れているのですが、売り上げ的にはなぜか川村の方が良く、それが朝井のフラストレーションになっているようです。ごく親しい人には『川村さんと比べられるのが、本当に嫌』と漏らしているそうで、川村の話題は聞くのも苦痛といった様子だそうです」(同)
川村の作品が売れる理由は、その宣伝手腕にありそうだ。帯や広告には秋元康、角田光代、中谷美紀、SEKAI NO OWARIのFukase、大泉洋、岩井俊二など各界著名人の説得力ある絶賛コメントがズラリ。ファッション誌などの書評ページにも、こぞって取り上げられた。
「川村は『告白』『悪人』など、ヒット映画を手掛けるプロデューサー。業界内で恩を売っておいて損はない存在です。中谷美紀は『電車男』や『7月24日通りのクリスマス』で、大泉洋は『晴天の霹靂』で川村と関わった縁で宣伝コメントを引き受けたようです。そういったやり方にも、朝井は『売れれば何でもいいんかい!』と話しているとか。現在は絶好調に見える川村ですが、これだけ本が売れても、マガジンハウス以外の出版社からの小説の執筆依頼はないのが現状。朝井のみならず、小説家としての腕には、編集者は疑問を持っていますよ」(同)
朝井の嫉妬が晴れる日も、そう遠くないかもしれない。