カルチャー
「女子鉄ナイト!」レポート

“鉄道好き”の女子が目指す終着駅は2つ……!? 「女子鉄ナイト!」に潜入

2015/02/11 16:00

 イベント後半には鉄道に関する著作の多い作家の豊田巧氏、「月刊IKKI」(小学館)元編集長の江上英樹氏、鉄道オタクで有名なホリプロマネジャー南田裕介氏の3人の男子鉄オタが参加。特に南田氏は普段のひとり旅で、女性登壇者以上の女子力の高さを発揮しているそうで、ヤスコーン☆氏は過去に青春18切符で旅行した時に南田氏から、浜松、静岡辺りの駅で降りてスーパーの半額セールで夕飯の惣菜を買うように言われたという、主婦のようなエピソードを語った。

 南田氏は乙幡氏が寝台車の1人部屋で再現したフルコースの様子が気になったようで、「あのテーブルは、醤油がこぼれるリスクがあるじゃないですか」と、自身も同じ特急に乗り、高松のスーパー半額セールで食材を買い込み、醤油をこぼして醤油臭い部屋で夜を明かしたと告白。ここでまたスーパーの話で盛り上がり、登壇者一同「やっぱスーパーだよね、食彩館!」と、地元の人が食べる食材が集うスーパーは旅の醍醐味だと太鼓判を押した。

 ひとり旅を独創的なアイディアでリッチなものにしようというのはヤスコーン☆氏と乙幡氏の共通点。「ひとり」という状況をいかに楽しみ、いかに面白くするかに全力を注いでいるのがわかった。手作りにこだわり、食にこだわり、酒にこだわる。道具や食事にお金をかけ、工程に時間をかけても閉店間際のスーパーでのおいしい安売り品も忘れない。長年旅に熟してきた女としての性も垣間見れた。

 一方で、蜂谷氏は鉄道男子も舌を巻くほどのガチオタ気質。そこには面白さを求める姿ではなく、ただひたすらに一本伸びた線路の先にある「どこか」へと想いを馳せる鉄道少女の孤高な姿があった。また、男性中心である鉄道文化の中に飛び込む女子として、当初は男子にウケるであろう“おとぼけキャラ設定”をしていたことを告白したが、しかし今では迷うことなくその愛を鉄道に向けていることが感じられた。そのまっすぐすぎる鉄道愛は好感すら覚える。

 鉄道好き女子が目指す終着駅に2つの方向性が見えたイベントであった。

最終更新:2015/02/11 16:00
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