「AneCan」にどんよりと漂う、“明るくてかわいくてハッピー♪”なアラサーの現実
ほかも少し見てみましょう。中身は、ライフスタイルから始まり、ファッション、ビューティなど全部で8つのパートに分かれています。その中でも、筆者が一番気になったのはマネー! 「AneCan」は、節約といったしみったれた特集はないですし、掲載されている服はどれも決して安くはないものばかり。な・の・で、「きっと、アネサーは世間一般のアラサーに比べて稼いでるんだろうな~」と思っていました。が、なんとこのリアル白書に書いてある平均年収は「380万円」とのこと。求人・転職情報サイト「DODA」によると、女性の平均年収は354万円(2014年)とのことなので、それよりは1割弱多いですが、たいして変わらない。3割の「働いている」人の年収も入っているから? それとも、首都圏以外に住んでいる人が約7割いるから? 月々のファッション予算は、平均3万円とあるし、そうなると「AneCan」に掲載されているようなお洋服は月1~2枚しか買えないってことですよね。はて……? (この後も、「はて?」が続き過ぎるため以下省略)
この「アネサーリアル白書」を読み、「現状の自分」を見つめ「なりたい自分」を描くのは、どうやら私たちアネサーではなく「AneCan」側に必要かもしれません。そんなことを感じてしまうくらい、「AneCan」が毎号描いているアネサーと、リアルアネサーの違いを感じた企画でした。でもこれはきっと、「なりたい自分」を「AneCan」が提供しているのですよね? そうに違いありません!
■彼が風邪を引いた時こそ最高の見せ場!?
世間は真冬ですが、雑誌的には、春には早いが冬はもう終わり……だからでしょうか。「お洗濯、知ってるつもり!?」など、2~4ページで終わってしまう企画が盛りだくさんな今月号。そんな中、たった2ページでしたが、「“彼が風邪を引いたら”『こうしてほしい』んだってよ!」という異彩を放つ企画が。「仕事やめたーい! 給与に不満ありまくりー(不満や悩みをもつ割合は脅威の74.8%とのこと!)! 年収380万円しかないから、彼氏には年収1,000万円求めるけど実際は560万しかなーい! でも男性の平均年収よりは上だから、この男、断じて逃すわけにはいかーん!!」とでも思っているからでしょうか(「アネサー世代のリアルライフ白書」を要約)。彼の顔色を窺っているようです。