「エミネムに会いたい」という難病少年、夢がかなった翌日に天国へ……
黒人が支配するラップ界で、ホワイトトラッシュ(白人貧困層)出身ながら頂点に上りつめ、プロデューサーや実業家としても活躍し、今や資産1億7,000万ドル(約200億円)と絵に描いたようなアメリカンドリームを手にしたエミネム。そんな彼が、自宅からほど近いミシガン州に住む17歳の白人少年ファンの自宅を極秘訪問していたという報道が流れた。少年は余命1週間と宣告されており、死ぬ前にエミネムに会いたいという夢を持っていたとのこと。エミネムはその夢をかなえるため、多忙なスケジュールを調整し、彼のもとに駆けつけたのである。
米大手ゴシップ芸能サイト「TMZ」によると、エミネムが会った少年の名前はゲージ・ガルモ。骨肉腫を発症し闘病の末、17歳という若さで余命1週間の宣告を受け、友人や家族から「最期になにをしたい?」と聞かれ、「大好きなエミネムに会いたい」と答えた。
友人と家族は、ゲージの最後の夢をかなえるため、「#GetGageGarmoToMeetEminem(ゲージ・ガルモをエミネムに会わせよう)」というハッシュタグを作り、ゲージの写真と「彼はゲージ・ガルモ。夢はエミネムと会うこと。彼はあと1週間しか生きることができません。リツイートしてください」というメッセージを添え、SNSで拡散。これがきっかけとなり、「レインボー・コネクション」という末期症状の子どもたちの夢をかなえる手助けをするチャリティー団体を通して、すぐに手配が開始された。レインボー・コネクションがエミネム側に連絡を取り、エミネムの「マスコミに騒がれたくない」という強い希望に沿うよう極秘で手配を進めた。その結果、ゲージの家はエミネムの家からさほど遠く離れていなかったという幸運もあり、48時間後には訪問できることになったのだという。
地元新聞「デトロイト・フリー・プレス」は、レインボー・コネクションからの情報として「ゲージは上体を起こし、ニッコリと微笑みながらエミネムを家に迎え入れた」「末期で体力も気力もなかった彼が、そんなふうにしっかりとした状態でいる姿を家族は長らく見ていなかったので驚いた」と報道。2人はリビングでヒップホップやアメリカンフットボールについて1時間あまり語り合ったと伝えた。
エミネムはこの件についてノーコメントを貫いているが、彼の側近であるラッパーのロイス・ダ・ファイブ・ナインは12日、インスタグラムに、ゲージの友人と家族が拡散していた「#GetGageGarmoToMeetEminem」の写真入りメッセージを掲載し、「任務無事完了」「素敵なこの子に神のご加護を。みなさん、ホントにありがとな」と書き込み、SNSで気にかけていた人たちにさりげなく報告をした。