高倉健の養女は“糟糠の妻”か“後妻業”か? 報道に渦巻く邪悪な思惑
なるほど「セブン」が言いたいことはわかる。大物芸能人が闘病生活に入るや、彼女一人で囲い込み、遺産処理も“故人の意思”を盾に都合良く進める。あの騒動とそっくりということだ。しかし大きく違うところがある。それが高倉とTさんとの長い歳月に渡る付き合いだ。「セブン」によれば、高倉とTさんは20年近い関係で、同居もしていた。スタッフや関係者は彼女を「家政婦だと思っていた」というから、長い間、日陰のみに甘んじながらも高倉を支え続けてきたということだろう。世間体を気にして結婚してくれなかった高倉に20年も寄り添い、最期を見届けたのだから、周囲も糟糠の妻と同じくらいの待遇をしてもバチはあたるまい。
たった数年の付き合いとは意味が違うし、逆に死後も高倉の遺志に反し、その利権にあやかろうとする関係者たちにとってTさんは予想外の“邪魔な存在”なのではないか。実際、この記事は前出の「昔から知る芸能関係者」というワンソース・コメントで埋め尽くされていることから、Tさんを貶めて、自分たちが! という邪悪な思惑がそこはかとなく漂ってくるのだ。
だが今回の「セブン」記事で瞠目すべきは、高倉の養女の存在にかこつけて、今まで「セブン」が触れてこなかったやしきたかじん「殉愛」騒動を取り上げていることだ。
「『殉愛』発売直後から、(たかじん夫人の)さくらさんをめぐるさまざまな疑惑が持ち上がり騒動となった」
騒動のほんのサワりを紹介し、高倉の養女の存在が第2の「殉愛」騒動とならないことを危惧するという内容だが、上層部の百田尚樹タブーに対する現場の気概を感じるというのは穿ち過ぎか(笑)。
お次は本家本元、『殉愛』(幻冬舎)ネタである。「殉愛」騒動に関し、これまで出版社系週刊誌では唯一、奮闘している「自身」だが、今回も頑張った。親族からの貴重な未公開ネタが紹介されている。
たかじんの1周忌について、さくら夫人から親族へ案内の連絡が一切ない。たかじんの亡くなった母が生前、家鋪家代々の墓に入れたいと希望していたが、たかじんと話し合いハワイと大阪で納骨すると断られた。実母ら親族にさくら夫人が連絡を取ったのは、死の4日後だったが、遺骨との対面はそれから1カ月以上後だった。たかじん母の1周忌に、親族がさくら夫人に連絡を取り、夫人は法要に参加した。