カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」12月22日・1月7日号

美輪明宏&叶井俊太郎のポジティブコンビが、不安まみれの「婦人公論」を圧倒!

2014/12/29 16:00

 そんな野生児・叶井パパの目には、ママ友世界はひどく奇妙に映るようで、「この前、知り合いのママ友が、突然『今日でフェイスブックをやめます』って宣言したの。理由を聞いたら、ママ友仲間に気を使って“いいね”ボタンを押すのに疲れたんだって。そんなの事務的にポンポン押していけばいいのに」と理解できない様子。その決意に至るまでには泥沼の日々があるんですよね~。“嫌ならやらなきゃいい”の向こう側の景色が暗黒なんですよね~。しかし、この対談を読んでいるとママ友同士の気遣いのほとんどは、考えすぎ症候群から起きるものなんだな~とも思わされます。

 ママ友対策の結論として「ママ友とは違うコミュニティを持つといいんじゃないかな」(倉田)とまとめていましたが、派手なファッション、10本の指すべてにごつい指輪をはめ、スタッズだらけのスニーカーでママ友の輪に入っていく、叶井パパの異質に振り切る姿勢こそがママ友関係を上手にやる秘訣なのかも。

 毎号、老後・友人関係・夫婦関係の不安ばかりを押し売りする「婦人公論」ですが、叶井パパのスーパー鈍感力、美輪サマの自分讃歌を見習えばもっと幸せになれるよ……という裏メッセージを読み取りました。ポジティブ界の二大巨匠を今年最後の号に持ってきたことが、「婦人公論」からの「いい年をお迎えください」のごあいさつ代わりのようです。
(西澤千央)

最終更新:2014/12/29 16:00
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