「ケビンは売春婦」「レオは浅ましい男」ソニー・ピクチャーズ社長の悪口メールが流出
今夏に大勢のセレブの自撮りヌード写真がハッキング・流出させられて大騒ぎとなったハリウッドだが、今度は、映画製作会社大手の「ソニー・ピクチャーズエンタテインメント」がハッカー攻撃の標的となり、笑えない事態に発展している。
複数の米メディアによると、同社のデジタルネットワークをハッキングしたのは、「ガーディアンズ・オブ・ピース」というハッカー集団。社員が11月24日に出社し、コンピューターをオンにした際、「このネットワークはガーディアンズ・オブ・ピースがハッキングした。流出させてほしくなければ、我々の要求に応えろ」という画面が現れたとのこと。ネットワークは数日にわたりダウンし、同社は復旧作業に大金をはたくハメになった。その後、ハッカー集団は4本の未公開映画のコピーをファイル共有サイトで公開。従業員たちの機密情報も流出し、ネット上は騒然となった。
多くの従業員を抱える大手企業を狙ったハッキングに、「機密情報の流出は許せない!」「ハッカーには極刑を!」と非難する声が高まっているのだが、実はゴシップ大好きなアメリカ人は密かにワクワクしている。同社幹部が、セレブたちについてコキおろしている電子メールも流出しているからだ。
メールのアカウントがハッキングされ、その一部を流出させられてしまったのは、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント共同会長を務めるやり手の女性幹部エイミー・パスカル。映画プロデューサーのスコット・ルーディンとのやりとりで、スコットがアンジェリーナ・ジョリーのことを「すずめの涙ほどしか才能がない、甘ったれたガキ」「こんなオンナごときに、キャリアを台無しにされたくはないね」とディスっていたことが明らかになり、世間は「あの聖女と持ち上げられるアンジェリーナのことを悪く言ってる!」と大いに盛り上がった。
アンジェリーナだけでなく、コメディアンのケビン・ハートが映画のプロモーションをSNSで行うことに大金を要求していることについて、エイミーが「金のためならなんでもする売春婦みたい」とぼやいているメールも流出。
その後、スコットとエイミーが、オバマ大統領が好きな映画に黒人映画ばかりを挙げているとクスクスと盛り上がるメールも公開された。人種差別に敏感なアメリカにおいては致命的なメールであり、11日にエイミーは「不適切な言葉だった」と謝罪。しかし、ハッカー集団は容赦なく、エイミーのメールの中から「ヤバくて話題になりそうな」ものを次から次へと流出させているのだ。
米大手紙「ニューヨーク・ポスト」付録の芸能紙「Page Six」によると、新たに流出したエイミーのメールの中で、あの大物スター、レオナルド・ディカプリオがディスられていることが判明。アップル社の設立者スティーブ・ジョブズの伝記映画の主役をオファーされていたレオナルドが出演を断ったことについて、エイミーが激怒し、プロデューサーのマーク・ゴードンにレオナルドのことをコキおろすメールを送っていたことがバラされてしまったのだ。