“100年に1人の逸材”新日本プロレス・棚橋弘至が、マウンティング女子をぶった斬る!!
2014年の流行語大賞にもノミネートされた“マウンティング女子”。既婚VS独身、アウトドアVSインドア、都会暮らしVS田舎暮らしなど自分の属するコミュニティに小さな優越感を得るために、「自分が上」アピールをする女子のことを指すという。このマウンティングは「女同士の格付け」とも表現されている。そんな現象を、「プロレスこそ最強のマウンティング社会」と話すプロレスラーはどう分析するのか。“100年に1人の逸材”こと新日本プロレス・棚橋弘至選手にインタビューを行った。
――棚橋選手は“マウンティング女子”をご存じですか?
棚橋弘至選手(以下、棚橋) 知らなかったですね。たぶん昔からこういうことは行われていたと思うんですけど、名前が付けられていなかっただけなんでしょうね。男は、友達や知り合いに対して優位でありたいとは、あまり思わないかもしれません。優位であることに利点がないというか。男の仕事は、下にいる方がやりやすいことが多い。僕は基本的に自虐しか言わないですもん。
――マウンティング女子は、一見自虐のように見せかけて、実は自慢をしていたりと、ややこしいんですよ。
棚橋 でも結局マウンティングって、基本的に受け取り手の問題ですよね。僕らはデビュー前に、受け身の練習を死ぬほどやらされます。息が上がった状態でも、しっかりした受け身を取って自分の命を守らなきゃいけないから。たぶんマウンティングされて傷ついてしまうのは、「受け身がヘタ」ってことなんでしょうね。その言葉の破壊力をモロに受けてしまうのは。自分の人生設計なんて描ききれてない人がほとんどだし、それで当然なわけだから、今のポジションだけでどうこうは言えないはずなんですけどね。いつ自分がその立場になるかわからないし。
――どんな受け身が“うまい”受け身なんでしょうか?
棚橋 本当に心ない返事をする。「お、いいね」とか(笑)。ストレスフルな世の中ですから、「自分にいい情報は入れて、必要のない情報ははじく」。コレができれば、大事な時間を余計なことに消費させられないで済みます。例えば、「子持ち女性」と「独身女性」のどちらが素晴らしいかとか、比べられないじゃないですか。だから、そもそも同じステージに立つ必要ないんですよ。僕なんて、他の追随を許さないステージに立ってます。はるか上にいて、誰も俺の横には並ばせない……まあ自分で言い出したんですけどね!
――なんていったって「100年に1人の逸材」ですから。
棚橋 みなさんも「私は100年に1人の逸材」と思い込めばいいんです。先ほど「基本的に自虐しか言わない」と言いましたが、僕だって過去にはいろいろあったので、所詮グレーゾーンからは抜けられない身分。100年に1人の逸材ですが、CMの話はこない(笑)。
――プロレスにおけるマウンティングは一種エンターテインメントだと思うのですが、それはご自身も意識しながら行っているものなのですか?
棚橋 プロレスラーは、一番になりたい人間の集まりです。みんな勝つために努力して、どうやったらファンに支持されるか考えている。その中で自然に派閥が生まれたり、ライバル関係ができたり。エンターテインメント風に見せてはいますが、実は全て自然発生的なもの。だからこそプロレスは面白いのかなと思います。