『まいジャニ』で必死にあがく関西Jr.金内柊真に見る、デビュー選抜過程の残酷さ
今回ツッコませていただくのは、バレーボールデビューに向けて着々とジャニーズJr.選抜が行われているなか、必死なあがきを見せる関西ジャニーズJr.金内柊真。
「次にデビューしそう」とか「いま、推されてる」という気配は、テレビや雑誌への露出からファンにもわかるだけに、本人たちがわからないはずがない。そして、現時点では、「ドリームボーイズ」として激推され中の3人、平野紫燿と永瀬廉、高橋海人が、頭ひとつ抜けた状態にある。
この状態、関東Jr.の人気メンバーなどは当然焦りを感じているだろうが、最も残酷なのは、もしかしたら平野と永瀬とともにレギュラー番組『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)に出演しているほかのメンバーたちかもしれない。平野が所属していた「KinKan」の向井康二と金内、永瀬が所属していた「なにわ皇子」の西畑大吾、大西流星。それぞれのユニットは消滅しているとはいえ、『まいジャニ』6人は、Sexy Zone結成後、幾度もの組み換えで固定のジュニアユニットがなくなっている現在では、数少ない「固定で活動しているメンバー」だ。
『まいジャニ』では、そんな「6人全員」をなんとか引き上げようと必死に見える。出演者には何度も「6人で」と言わせたり、平野と永瀬2人だけが出演している舞台『DREAM BOYS』をほかの4人に見学させたりしている。番組存続もかかっているだろうし、平野と永瀬2人だけ引き上げられて別のメンバーが入る、あるいは総入れ替えなどの仕切り直しといった事態を避けたいことはあるだろう。何より、彼ら全員への愛着もあると思う。
とはいえ、2人の舞台を見せられる4人の心情を思うと、いたたまれなくなる。ただし、西畑は、なんといってもNHK朝ドラ俳優(『ごちそうさん』出演)だし、舞台『Endless SHOCK』に抜擢されたり、ジャニー社長と一緒に舞台見学をたびたびしていたりと、出世コースを歩んでいる安定株だ。また、大西流星は、まだ13歳だけに、これからのチャンスはいくらでもある。そんな2人に比べ、気持ちが落ちてしまっているように見える向井と、意地でもすがりつこうとしているように見える金内は、いずれも痛々しい。
特に金内は、2人の舞台を見学しながら、必死にフリを覚えようとしているのか、おさらいしているのか、客席で一緒に手だけ動かして踊っている様子が『まいジャニ』放送中に映りこんでいた。見終わった後の発言「東京に揉まれて頑張ってるなと思った。刺激受けてるなって思った」にも、決してあきらめていない表情が見えた。
金内は以前から「エリンギプール→エイプリルフール」など、平野の天然発言を細かく拾って通訳することから、「平野紫燿専属通訳」とも言われてきたが、このところ、特にそうした関係性を自ら強調するようになっているようにも見える。実は『まいジャニ』メンバーの中でも、現在、雑誌などへの露出が最も少なくなっているのが金内で、その理由は女性スキャンダルのウワサと見る向きもあるのだが、見るたびに痛くなるほど必死な金内の様子は、哀れでもあり、なんとなく応援したくなってしまう。
とにかくあきらめない、みっともなくしがみつき続けることで、確固たる地位を築いたTOKIO・国分太一の例もある。今、つらい状況のJr.には、ぜひあきらめずに頑張ってほしいと思うのだ。
(田幸和歌子)