日本テレビ、視聴率王危うし? 『相棒』『ドクターX』の猛攻も「日曜夜に稼げるから」
これまで在京キー局の視聴率レースを独走し、年間視聴率王の圧勝予測も出ていた日本テレビが、ここへきてテレビ朝日やTBSに押されつつあるという。メディアにもてはやされてきたゴールデンタイム番組の「無改編」、そして「視聴習慣」神話崩壊の序章なのか……。
ほころびのきっかけは、日テレのアキレス腱とされる“ドラマ”。その急先鋒が、関ジャニ∞・丸山隆平主演の『地獄先生ぬ~べ~』だという。
「『妖怪ウォッチ』(テレビ東京系)のヒットに乗じて子ども層へ、そして原作マンガを読んでいた世代へ、さらには関ジャニ∞ファンと幅広く取り込もうとしたのでしょうが、結局どの層も満足させていない気がします。視聴率も2話で7.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と初回から6%も下落。関ジャニ∞以外の女性層の興味を獲得できていないのでしょう。そもそも、怪談は原作のように小学校が舞台だから盛り上がるのに、それを無理やり高校にしている。見ている側がイマイチ乗らないのはそのせいでは」(テレビ関係者)
そして綾瀬はるか主演の『きょうは会社休みます。』についても、ネットでは「人気マンガの原作と設定は同じだが、展開が違う」という声も上がっている。
「近年の綾瀬の日テレ主演作『ホタルノヒカリ』さらに『ホタルノヒカリ2』の初回がそれぞれ17.3%、そして16.2%だったことに比べると、14.3%でスタートした『きょうは~』は若干低調な滑り出しです。2話では17.0%と上昇しましたが、ネットでは『こじらせ女子って使いたいだけ』『バカにされてるみたい』という声も出ています」(同)
また、日テレはバラエティ番組にも逆風が吹き始めている。特に手痛いのが水曜日と木曜日で、ライバルのテレビ朝日で大人気シリーズが始まったのだ。
「水曜は『相棒』の初回スペシャルで19.8%を、木曜は『ドクターX~外科医・大門未知子~』の初回で21.3%をマーク。それらに対し、裏の日テレはそれぞれ『ザ!世界仰天ニュース』が10.1%、『秘密のケンミンSHOW』スペシャルが9.9%と、いずれも遠く及びませんでした」(同)
テレビ朝日だけではなく、TBSに負け込む日も増えてきたという。
「先日放送された、『あのニュースで得する人損する人スペシャル』は8.9%だったんですが、TBSは『プレバト!! 芸能界マル秘才能査定スペシャル』で9.5%。僅差ですが負けています。さらに日テレが『ありえない本当とウソを ミヤブレ!ジョーカー』というスペシャルを放送した日、TBSはその裏で『ニンゲン観察バラエティ モニタリングスペシャル』で12.2%をマーク。こちらも日テレが敗北しています」(同)
だが、そんな各局の攻勢にも日テレは慌てるどころか、余裕の構えを見せているのだとか。
「日曜の夜の『THE!鉄腕!DASH!!』『世界の果てまでイッテQ!』『行列のできる法律相談所』が高視聴率を毎回稼ぐことから、平日に差をつけられても日曜の夜で挽回すればいいという楽観ムードが社内に蔓延しているとか」(番組制作関係者)
一部では、その人気番組『DASH』にも、ネットユーザーの話題になっていることを最近意識しているのか、山口達也をはじめとして、メンバーが名言を言おうとしている姿勢が感じられるなど、“緩み”が見られるという。
無改編でテレビ業界を騒がせた日テレの行きつく先は、果たして――。