器用貧乏なHey!Say!JUMP・八乙女光に見えた、“卑怯でピュアなおとぼけ”な新しい姿
今回ツッコませていただくのは、10月5日放送『DASHでイッテQ!行列のできるしゃべくり日テレ系人気番組No.1決定戦2014秋』(日本テレビ系)で見られた、Hey!Say!JUMP・八乙女光の新たな可能性。
この日、八乙女はいつになく積極的に前に出ていた。NEWS・手越祐也との意外な関係性が明らかになったのは、「お祭りバトル 自転車で橋を渡れ!!!」のコーナー。実は手越と同期で、「イッテQを見てフツフツと燃えていた」とライバル心を燃やす八乙女は「ジャニーズに入った頃はあんなキャラではなかった」と暴露。それに対する手越の返しも、「グループに色々あるとキャラも変わるんですよ」と、さすがのバラエティ慣れした対応である。
八乙女は結局、橋を7メートルのところで落ちてしまったが、「同期の私に任せんしゃい!」と自信ありげに挑戦した運動神経抜群の手越は……4メートルとショボい結果に。そこで八乙女が叫ぶ。
「手越、俺に負けてるぜ? 俺7メートル 手越4メートル!」
続いて、目隠しをする「ヤシの葉ボクシング」では、「顔が似ている」とときどき言われるKAT‐TUN・中丸雄一と対戦し、「中丸君、ただでさえオーラないからわかんないっす」と言い放った末に勝利。その後は、DAIGOとの決勝戦となり、緊張感がみなぎる(?)中、目隠ししたままヘンなおじさんダンスをする八乙女と、ひたすら目隠しウィッシュをするDAIGOの、永遠にまじわらない2人のボケが注意されていた。
今まで気づかなかったが、この2人、なんだか空気が似ている。中丸と八乙女の場合、存在感ある鼻&顔立ちと、ヒドイことをサラリと言う性質が似ているが、DAIGOと八乙女の方は、天然なのか計算なのかよくわからない(おそらくどっちもある)ボケ具合が似ている気がするのだ。
それにしても、驚いたのは、有名人が大勢集う大舞台において、八乙女が堂々と有名ジャニーズの同期や先輩を挑発したり、ボケをかますことができたこと。Hey!Say!JUMPはグループ全体が、自他ともに認める「内弁慶」集団。八乙女はその中でも最も内弁慶に見える1人で、グループ内では「仕切り役」でありつつ、ボケやおちゃらけもマメに繰り出すムードメーカーなのに、アウェイの場所に行くと、本来の力をなかなか出せずにいるのが、以前から気になっていた。
日テレでは『スクール革命!』に加え、4月からは『ヒルナンデス!』にもレギュラー出演中の八乙女。『ヒルナンデス!』では、「ほとんど声が聞こえない平井堅」など、ヘンテコなモノマネに果敢にチャレンジしたり、コンサートなどでもときどき見せる特技・ジャグリングを披露したり、料理の腕前も披露したり、頑張っている。にもかかわらず、なんとなく貧乏くじを引いてしまう不運さを持っているのは気がかりなところではある。
というのも、もともと『スクール革命!』では、Wコロン・ねづっちに「なぞかけの天才」と言われたり、器用なところを多々発揮しているのに、無自覚天然スターの山田涼介に笑いを持っていかれてしまう場面が多いし、『ヒルナンデス!』ではイジられ愛されキャラとして人気急上昇中の有岡大貴に、やっぱりオイシイところを奪われている。
もともと演技もできて、気の利いたコメントも言えて、何かと器用なのに、どうもツイてない感じがする八乙女光。でも、内弁慶を脱皮して、「ちょっぴり卑怯でピュアなおとぼけキャラ」を自然に出していくことができたら……「器用貧乏」から新たな一歩を踏み出すことができるのではないだろうか。
(田幸和歌子)