“ショーパン”こと生野陽子アナに見る、社内結婚が働きたい女にお得に働くワケ
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。
<今回の芸能人>
「いえ、知りません」生野陽子
『スーパーニュース』(フジテレビ系、10月2日放送)
嫉妬深い=女、という認識があるが、いやいやどうして、男もかなり嫉妬深い。方向性が違うだけで、男も女も嫉妬深い、と考えておいて間違いない。女の嫉妬は男が絡んだ時に露わになり、例えば「資産家男性との結婚」「玉の輿婚」は一番わかりやすく女の嫉妬心を煽るが、男とてこれに嫉妬する。
坂上忍もその1人である。『バイキング』(フジテレビ系)で、テレビ東京の大江麻理子アナが資産85億といわれる証券会社社長と結婚したことを、「女子アナは何で金持ちとばっかり結婚するのか。結婚相手はみんな億がつく収入の人。絶対金で選んでる」と発言したが、開いた口がふさがらないとはこのことである。自分は「ブスが嫌い」「若い女性(26~32歳)としか付き合わない」と、女をカオと年齢で選ぶことを公言しておきながら、女が男をカネで選ぶと怒るわけだ。自分より稼ぐ男に女を持っていかれると怒り、女を責める。これが「男の嫉妬」である。
玉の輿婚は「成功」――世間はそう信じすぎているがゆえに、男も女も玉の輿婚に嫉妬してしまうわけだ。しかし、人生を長~い目で見た時に、実はトクなのは「嫉妬されない人生」なのではないだろうか。「嫉妬されない人生」の具体例、それが「社内結婚」であり、同僚の中村光宏アナウンサーと結婚を発表したフジテレビの生野陽子アナは、「嫉妬されない」権利を勝ち取った1人である。
「女子アナなのに社内結婚なんて地味だ」という人もいることだろう。それでは、女子アナの結婚相手の定番であり、高収入で華やかな仕事の代表格・プロ野球選手との結婚を例にとって考えてみよう。先日、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)に元読売巨人軍の選手、元木大輔と槙原寛己が出演した。2人共、現役時代は億単位の年棒を誇る中心選手だが、今のところ、コーチや監督など「引退後の一軍」に入れず、槙原は株取引に燃え、元木は専門家に「1年以内に90%の確率で潰れる」といわれるラーメン屋を切り盛りしている。ジャイアンツといえば、清原和博も主力選手であったが、薬物疑惑で世間を騒がせた。現役時代、華々しくても、先の保障はない。それが、野球選手のような華やかで超高収入職の特徴である。その点、生野の相手、中村アナはフジテレビの社員だから、同世代一般人と比べると十分すぎるほど高収入である。共働きした場合の生涯年収は、プロ野球選手を上回るという可能性もある。
しかし、私が社内結婚を推す最大の理由は、経済的な問題ではない。社内結婚の最大の利点、それは男と女、両方の嫉妬を買わないので、仕事を続けやすく、査定も甘めになる、というオプションが付いてくるからである。