元AKB48の夫・アレクサンダーが、「日本一素晴らしいヒモ 」である理由とは？

　この姿勢は、オネエに対しても同じである。8月24日放送の『有吉反省会』（日本テレビ系）で、IKKOが、女性誌の撮影を口実に、男性モデルと必要以上にいやらしい絡み方をしているというVTRが流れた。これは「男性モデルが気の毒だ」と含みを持たせた内容だったのだが、アレクサンダーだけは冒頭の発言のように、「（IKKOに）興奮しちゃった」とおネエもイケることを示す発言をしたのである。若い女性だけでなく、どんな相手も抱けるというのは、ヒモとして重要な能力なのではないだろうか。また、川崎がかなりの料理音痴なのに対し、アレクサンダーが得意であるというのもまた素晴らしいと思う。

　しかし、アレクサンダーは浮気魔としても知られる。入籍1週間後に浮気したと川崎が語るように、アレクサンダーの浮気はやむことはない。浮気防止のため、川崎は2時間以上アレクサンダーを1人にしない、バンドの練習の最中も傍にいて見張っているなど、封じ込めに必死である。

　「ヒモの分際で何事か」「そんな男、別れてしまえ」と思う人もいるだろうが、アレクサンダーは単に性欲を我慢できないバカ男ではない。かつて『バイキング』（フジテレビ系）で、「希ちゃん、俺がモテなくなったら、俺のこと嫌いになると思うんだよね」と語っていたことがある。つまり、モテる（浮気をする）ことによって、ますます川崎はアレクサンダーに執着し、アレクサンダーをつなぎとめるために、がんがん稼ぐというヒモにとって好都合な図式を作り上げているのだ。

　晩婚化、少子化問題は、経済的な問題とされがちだが、女性は金だけで幸福になれるほど単純ではない。いくら金があっても、愛のない生活を送る人は周囲に尊敬されないし、本人もメンタルに不調をきたすものだ。

　恋愛や出産を促すため、男女の歩み寄りは不可欠である。まだまだ「男は働き、女は家を守る」という世の中、若い女子には「かつま」（勝間和代のようにたくさん稼いで、何回も結婚する）、若い男子には 「いしだ」（石田純一のように女を褒める）、「アレク」（どうすればよいヒモになれるか）という生き方もあると教えたいものである。

仁科友里（にしな・ゆり）
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』（宙出版）でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。
ブログ「もさ子の女たるもの」