リル・キムが免許証にN・ミナージュの顔を貼り付け、「アタシのなりすまし」と口撃
90年代後半から女性ラッパーの代表格としてヒップホップ界で活躍し、多くの若手ラッパーに影響を与えたクイーン・Beeことリル・キム(40)。彼女が6日にリリースした新曲「Identity Theft」(アイデンティティの窃盗/なりすまし)が、大きな話題を呼んでいる。
治安は悪いが多くの名ラッパーを輩出しているニューヨーク・ブルックリン出身のキムは、伝説的ラッパー、ノトーリアス・B.I.G.の後ろ盾を得て、“セクシーでハードコアな女性ラッパー”という新ジャンルを開拓。143cmと体は小さいが態度はデカく、かつて所属していたヒップホップグループ「ジュニア・マフィア」のメンバーら大勢の男性を取り巻きを従え、長年、女性ラッパーの頂点に君臨してきた。2005年に偽証罪で懲役1年の刑を言い渡され服役するなど、私生活もハードコアなリルは、ケンカっ早いことでも知られており、ニューヨーク・クイーンズ出身のニッキー・ミナージュ(31)がブレイクした際には、「アタシになりたくて真似してるんでしょ。アタシに対するリスペクトが足りないけど」とバッサリ。これに対してニッキーが、「なに言っちゃってんの? 負け惜しみ?」と曲で攻撃し、以後、2人は事あるごとにディスり合ってきた。
出所後は、ニッキーとのバトルと、美容整形しまくり原形をとどめない顔になってしまったことなど、ゴシップばかりが話題に。服役中にリリースした『The Naked Truth』(05)以降はアルバムは出しておらず、ミックステープやシングルを出したり、ほかのアーティストにフィーチャリングされる程度で、積極的には活動してこなかった。しかし、キムは昨年末からレコーディングスタジオ入りするようになり、妊娠中も精力的にライブを行うなど、完全復活に向けて本格的に始動。今年6月には未婚の母として待望の第一子を出産し、娘に「女王の君臨」を意味するロイヤル・レインと命名したことで、話題を振りまいた。
そんなリルが、6日に「Identity Theft」を発表。ニッキーに対して「アタシのなりすまし」とディスりまくる内容で、世間を騒然とさせている。
作品は、「暴動が起きる予感がするぜ」という男性の声に続いて、ババババという銃撃の音が鳴り響く形でスタート。そして、キムの憎しみに満ちた声で、「みんな知りたがってる/世間は知りたがってる」というつぶやきが入りラップが始まる。
「また、ムショ戻りになっちゃうかもね/だってビッチがこのキム様にケンカを売ってくるからさ」としょっぱなからドキッとする言葉を吐いたキムは、「アタシはジェット機をチャーターしまくり」「アバズレたちが金を借りまくってる時に、アタシは約束手形をもらっちゃってる」と、自分は、そこら辺の女とは違って相変らずきらびやかな生活をしているとアピールしつつ、「ブラに拳銃を隠し持たなきゃいけないよね」「また、車からビッチたちを引きずり出さないといけないようだわ」と挑発。
続けて、「真似っ子のせいで、このビジネスがみっともなくなるのよ」「Twitterでクソったれて Facebookで謝って そして今アタシにリクエストを送ってくんのよ」と不満を爆発させ、「アタシはさ、敵が完全に倒れるまでやめないから」「あいつらきっと“なりすまし”で捕まるね/アタシは残念なクソビッチのために捧げる時間なんてないのよ/拳銃を隠し持ちながら行くわよ」と煽る。
そして、「アンタがやろうとしている全てのこと、アタシが全部やったことじゃん」「少しの間だけは生かせてあげる/でもアタシはもううんざりなのよ」「ビッチたち、女王さまのお戻りよ/捕まえてごらんなさいよ」と挑戦状を叩きつける。