「ブスが力をつけすぎたのも問題」発言に出た、ミッツ・マングローブの男メンタリティ
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
衝撃的ニュースが飛び込んできた。STAP細胞の小保方晴子の上司・笹井芳樹理研副センター長が首吊り自殺したのだ。STAP細胞の検証実験の結果が出ていないこの時期に自らの命を絶つ。これはSTAP細胞が「ない」ことを笹井副センター長が認めたと、考えるべきなのか。それともSTAP細胞の有無とは関係なく、エリートゆえに一連の騒動や報道に対して耐え切れなかったのか。STAP細胞の行方に再び大きな暗雲が広がったことだけは確かだ。
第231回(7/31~8/5発売号より)
1位「ミッツ・マングローブ×吉村崇 夏真っ盛り白熱対談 2014年上半期の話題をバッサリ斬ってやりますよ!」(「週刊女性」8月19・26合併号)
2位「中森明菜 レコード会社で囁かれる真夏の怪談…『誰も明菜の姿を見ていない』」(「女性自身」8月19・26合併号)
3位「沢尻エリカ “脱エリカ様”に大変身で8年ぶり連ドラ主役の“大役”到来」(「女性自身」8月19・26合併号)
今週は合併号週でもあり、また3誌とも佐世保高一女子生徒殺害事件に力を入れたからか、芸能記事は“オワコン”ネタばかり。そんな中、ある意味面白かった(突っ込みたかった)のが「週女」の平成ノブシコブシ・吉村崇とミッツ・マングローブの対談企画だ。相変わらずテレビに出演するなど活躍が続くミッツだが、露出が多いと、場を読んでしまうのか朋友のマツコ・デラックスと同じように毒が減ってきた。社会事件や政治のコメントを求められることもあるけど、ちょっと的外れでドキドキするし。そんなミッツの対談を読むと、テレビでは言えないような問題発言が――。
対談はここ半年の騒動、ゴースト佐村河内、STAP小保方、セクハラヤジなど多岐に渡る。そしてのけぞったのがセクハラヤジ問題。ミッツたちは自虐も多く「男のできそこないです」と笑いを取ることもあるというが、それでも同じことを人から言われると「エッ!?」と思うらしい。これは“女性”としてもちろんよくわかる。だがその後がすごい。
「都議会のセクハラやじでいえば、怒ってる人に限ってすごいブスなババアだったりするじゃない? アンタたち、同じ女性だけど別だよ」
おいおい。これってセクハラに敏感な女性はブスでババアってことか!? これではセクハラヤジを飛ばすオヤジどもと、そしてそれを「何が悪い」と開き直り、ついでに女性蔑視発言を上乗せしちゃう“男”と同じメンタリティ。ミッツ、お前もか。
さらにミッツの“男”本音が炸裂する。
「ブスが力をつけすぎたのも問題な気がするの」
ってお前に言われたくない! 自分の顔は? と突っ込みたくなる。ちなみにミッツのいう“ブス”とは開き直って努力しない人たちのことらしい。しかしそんなフォローをしても、あまり説得性はない。確かにあなたたちは努力している人が多いと思うよ。でも努力しないブスが発言権を持ってはいけないと読めるし、すごい差別的でもある。こんなミッツに合せるように吉村も問題発言。「ブスにもセクハラしといたほうがいいですよね」って意味わからん。噛み合わん。
しかし見ると吉村は結構いいことも言っている。
「野々村元議員の号泣会見なんて、現代社会における男の悪いところが全部出てた気がします」
こんなことをはっきり言える“男”はなかなかいない。野々村の駄々っ子号泣は全ての男の病理だなんて、女性からは拍手喝采だろう。だが、ミッツはさらに暴走する。吉村が話題を映画『アナと雪の女王』に無理やり持っていっても、ミッツはブスから離れない。
「あれこそブス文化を助長する悪い映画よ。心がキレイだったらいいわけないじゃない。『ありのまま』なんて絶対によくないからね」
って、それはあなたが女装家だからでしょう。もしミッツが「ありのまま」なら見た目は全然違う。皆もミッツの「ありのまま」を見たいとは思わないだろう。しかも“努力して”キレイな女もお嫌いらしい。吉村が「(バラエティで)いくつものライトに照らされて観葉植物みたいになってる某女優さん」について振ると、ミッツは待ってましたとばかりにこう答えるのだ。
「ライトやお付きの数で勝負して順位づけされることがモチベーションになってるの。別の某女優が『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)に来たときなんてすごかったわよ。その人のことは好きじゃないけど、自分に陶酔していることがスターなんだって感心したわ」