『DASH!!』『VS嵐』好調も、TOKIO&嵐の冠番組“視聴率格差”はなぜ?
同じタレントでも、各番組によって視聴率に開きがあるのはことはよくあること。今回は、各局に冠番組を持つジャニーズタレントの「視聴率格差」を検証してみよう。
デビュー20周年を迎えたTOKIO。5人揃っての冠番組は『THE!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)とトーク番組『TOKIOカケル』(フジテレビ系)の2本だ。彼らが日本全国を舞台にさまざまなチャレンジをしていくオールロケ番組の『DASH!!』に対し、『TOKIOカケル』は毎回スタジオにゲストを迎え、料理店に出されている難読の料理名を当てたり、食感が似ている別の食材を用いたフェイクの料理を食べて違いを当てるといったクイズ系の企画がメイン。さてその両番組は、どれほど数字に差があるのか……。
「直近で言えば、13日の『DASH!!』が17.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)なのに対して16日『TOKIOカケル』は5.8%とちょうど12%の開きがあります。放送される時間帯は午後7時と11時台と違うとはいえ、『TOKIOカケル』の視聴率はあまりにも寂しい数字です」(芸能ライター)
最高視聴率34.2%を誇った『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)が現在なんとか10%台をキープしている現状からすると、今ゴールデンタイムで一番数字が取れるジャニーズタレントと言っても過言ではないTOKIOだが、この視聴率格差はどういうことだろうか。
「『TOKIOカケル』の裏番組は、『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)です。どちらも同じスタジオトーク番組ですが、完全なバラエティで、またゲストを含めると出演者の数も7~8人になる『トキカケ』に対し、『怒り新党』は、自分の身の周りのことを触れたりする、多少社会派な番組。もちろん出演者数はマツコ・デラックスと有吉弘行の2人だけ。同じくマツコが関ジャニ∞の村上信五とのタッグで日本のさまざまな問題を論じあう『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系、月曜午後11時59分)も好評なように、画面に映る出演人数が少なく、また自分に多少関係のあるネタを扱う深夜番組に惹かれる傾向があるのでは」(テレビ番組スタッフ)
では嵐はどうだろうか。彼らも冠番組は2本。『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)と『VS嵐』(フジテレビ系)だ。
「5日に放送された『嵐にしやがれ』の2時間スペシャルは12.1%。対して10日放送の『VS嵐』も同じく2時間スペシャルでしたが15.1%とそれほど差はありません。ただしゲストによって視聴率が3~4%ほど変動する『しやがれ』に対して、『VS嵐』は、対決するチームが多少地味でも、さほど視聴率に影響しない。それは、ゲームの内容や勝負の行方により視聴者の興味があるから。そんな強固な企画の上で、嵐5人が彼らなりの良さを自由に出せるのに対し、『しやがれ』はさまざまな番組内のトークコーナーが用意されているとはいえ、彼らが自分たちのポテンシャルだけで勝負しなければならない。そこがまだ残念ながら『アイドル人気』から脱し切れていない嵐の限界点かもしれません」(前出テレビ番組スタッフ)
ただし、企画が良いとはいえ、『VS嵐』をTOKIOが担当してもここまでの数字が出るのか、また『DASH!!』の企画を嵐が継いでも、弱音を吐かずに黙々と田畑を耕せるか……。やはり適材適所と言うべきか、それぞれのグループのキャラクターに合う番組に巡り合うことが、ヒットにつながるのではないだろうか。