自立した独身アラフォー雑誌を卒業!? 「DRESS」が「結婚と恋愛」にはしゃぎ始めた!
今月の「DRESS」(幻冬舎)は買いだと思います。電子版ではなく雑誌を、立ち読みではなく購入してほしいところ。なぜなら厚みがいつもの2/3くらいで、ファッション誌で一番の悩みどころである「重たい」「かさばる」がかなり軽減されているからです。カバンに入れても苦にならない重さでしたよ!
<トピック>
・運まで“いい女”の作り方。
・DRESS世代の“赤裸々”恋愛事情
・多婚さんに学ぶ、幸せのつかみ方。
■30代と40代をくくる「アラフォー」問題
今月号で目についたのは、表紙です。今までは、「THE MAGAZINE FOR INDEPENDENT WOMEN」というキャッチコピーだったのですが、今月号からは「自由と責任、そして愛、いつも心をDRESS UP! LOVE 40」というものに変わっていました。目次と次号予告には「THE MAGAZINE FOR INDEPENDENT WOMEN」がまだ使われていましたが、修正し忘れたのでしょうか 。ともかく、自立した40代への雑誌だという意識は、だいぶ薄れてきたのかもしれません。
さて、今月号は「開運・占い」と「恋愛・多婚」の2大特集でできています。「開運・占い」は、「こういうアイテムは開運効果があるよ」とか「風水に則ってお部屋を変えましょう」といったアドバイスが盛りだくさん。しかし、「獅子座の女、霧島れいかの運気を上げる」という企画では、霧島れいかさんが髪を切るプロセスをただ紹介しているだけなんですが、 まったくもってどうこの情報を活用していいのかわかりませんでした。霧島れいか似の人なら参考になるかもしれませんが。
2つめの特集「恋愛と多婚」の中で気になったのは、今月から始まった「DRESS世代の“赤裸々”恋愛事情」という連載。アラフォーの女装家であるダイアナ・エクストラバガンザさんとアラフォー(30代)女性読者3名の座談会です。
なんていうか、ここで登場しているアラフォー読者の皆さんですが、謙虚さのかけらもない上に底が浅すぎて、果たしてアラフォー読者が共感できるのか疑問に。「その気になればいつでも結婚できると思ってる」とか「年齢も年齢なんだから、自分が変わらないとチヤホヤされないよ!」といった発言には、お色気で頭がいっぱいで、ほかはすっからかんな匂いがぷんぷんします。ダイアナさんが「40代は恋愛以外にも、もっと楽しみ方がある」と言うと、「自分磨きですか?」なんて聞き返していて、「自分磨きって、エステ、海外旅行、短期留学とかのことでしょ、いい大人が甘い!」 と怒られる始末。この人たち、本当にアラフォーの代表なのでしょうか。自分磨きを否定されると、「じゃあ資格を取ってスキルアップ?」などと聞き返していて、流行や形式でしか物事を図れないし、「相手の居心地の良さを作ってあげること」と言われれば「彼がシャワーを浴びていたらタオルを取りやすいところにおいておくとか?」などと、これまた何かのハウツーマニュアルを見ているみたい。とにかく意見の底が浅くて、まったく共感できません。