『5時に夢中!』若林史江、「マツコに決して逆らわない」態度から見えてくる女の顔
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。
<今回の芸能人>
「安倍総理は、女性が輝ける社会の『現実』を、ということで」若林史江
『5時に夢中!』(TOKYO MX、7月7日放送)
セクハラはいけないという理念すら、定着していない。それを証明したのが、塩村文夏氏へのセクハラやじ問題である。塩村議員がかつてグラビアアイドルであったことや、『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)に出演し、「別れた男性から慰謝料をもらった」と発言したことから、男性週刊誌を中心に「そういう女は、セクハラされても当然」と不必要なバッシングが起きた。
女に中身はいらない。外見がよくて、性的に奔放そうなちゃらちゃらしてる女が好き。でも、自分に楯突いたら許さない。
この一連の騒動から、そんな男の本音が垣間見えたが、この構造は適性のある人が使えば出世の近道といえるだろう。『5時に夢中!』(TOKYO MX)の月曜レギュラーである美人株式トレーダー・若林史江は、この法則に則る1人である。
プロフィールによれば、「株式・経済情報に精通」な30代後半独身女性だが、若林はびっくりするほど社会常識がない。自身の有料メールマガジンに、日経新聞の子会社の記事を盗用して問題になったこともあるし、カタカナや漢字、言葉の間違いが、働く30代女性とは思えないほど多いのだ。冒頭の発言も、若林の言い間違いの1つである。「安倍総理は、女性が輝ける社会の『現実』を、ということで」と若林は発言したが、意味から考えて、「女性が輝ける社会の『実現』を」の間違いだろう。ほかにも、若林は積極的に発言する割に、「あれ、私、何の話をしていたんだっけ?」とぐだぐだになってしまうことも多々あり、その度に共演のマツコ・デラックスに助けてもらい、まとめてもらうのがパターンである。
『5時に夢中!』における若林は、「性的ゆるキャラ」である。火曜日レギュラーの岡本夏生、水曜日レギュラーの中村うさぎ、木曜日レギュラー岩井志麻子も包み隠さずセックスなどの性的な話をするが、岡本の場合、枕営業などの「仕事獲得のためのセックス」を、うさぎの場合は「自分にどれだけ価値があるか、試金石としてのセックス」を、岩井の場合は「どスケベおばさんとしてのセックス」を語るのだが、それに対し、若林の語るセックスは「視聴者である一般男性向け」なのである。