サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」のモテ戦略は彼との同化! カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」7月号 W杯も迷わず乗っかる! 「彼好みの女」から「彼と同化した女」に変化した「CLASSY.」 2014/06/08 19:00 女性誌速攻レビューCLASSY. 「休日に会うのが初めてだから、お互い見慣れない服にちょっと照れてしまう(笑)。こっそりバックミラー越しに見える、彼の休日スタイルは、意外にも大人っぽいラフさがいい感じ。陽射しがまぶしいビーチで思い切り肌を出しても、これならお似合いのふたり!」 さらにカーディガンの平日編で愛を深め、ファイナルのカーディガン休日編では「つき合って1年――彼のお気に入りデートコースは全部お見通し!」てな具合いで、すっかり彼をその手中に収めたようです。めでたしめでたし。久々に光文社系女性誌名物“設定が面白くてアイテムが頭に入ってこない”を見た気がします。羽織りもの1つでここまで広がる妄想世界に感心すると同時に、「彼の影響でカジュアルに変わったデート服も、今では私らしいアレンジでもっと楽しめるように」(カーディガン休日編より)という一文に表された、男性に合わせてファッションを変える「CLASSY.」女子のカメレオンな特性に心打たれた「恋する羽織りもの」でありました。 ■とりあえずの“同化”という戦略 彼の好みに合わせてファッションを変化させるという「CLASSY.」女子のカメレオン戦法が行き着くところまで行ったというのが、「ボーイズカジュアルのお手本はメンズ誌にある」ではないでしょうか。「UOMO」(集英社)、「LEON」(主婦と生活社)、「Safari」(日之出出版)という「人気3誌のテイストをCLASSY.的解釈で」というこの企画。「最近、女のコの間で流行しているボーイズカジュアル。でも、手当たり次第に男のコのファッションを取り入れてもオシャレになれるわけではありません」とのことで、先述のメンズ誌で活躍しているスタイリストがそのポイントを「CLASSY.」女子に向けて「翻訳」してくれるとのことです。 意中の彼の愛読誌を密かにリサーチした「CLASSY.」女子たちは、“彼好みの女”の一歩上をいく“彼と同化した女”になるのでしょう。この「CLASSY.」的ペアルックのススメ、かつての“モテるための白ワンピ”ですらうっすらとは漂っていた主体性をカジュアルに剥ぎ取る、その実なかなかハードなページです。 彼と同化したい願望といえば、この企画もキテます……「CLASSY.公式!ワールドカップ応援スタイル」です。いよいよ今月に迫ったブラジルワールドカップですが、今も昔もナショナリズムを駆り立てるイベントは男女が睦み合う大チャンス。リードにも「日本中が盛り上がるサッカーのワールドカップは、出会いの場でもあり、気になる彼との仲を深めるチャンス!」とキッパリ。あぁサッカー全然関係なし! 日曜日開催のコートジボワール戦は最新ユニフォームを着てスポーツバーでワイワイ、平日朝のギリシャ戦はそのまま会社に行けるキレイな応援スタイルで、明け方スタートのコロンビア戦は泊まり込み観戦だからリラックスできるTシャツ&スウェット……と予選リーグ観戦のシチュエーション別ファッションを提案。ただでさえ乗っかり感満載のところに、「ユニフォームを着て、大きな声を出して応援しているコには、ついつい視線が行っちゃいます」(28歳・商社勤務)、「ユニフォームを着ていなくても、ジャパンブルーを取り入れている感じは可愛らしくていい!」(27歳・メーカー勤務)など、「CLASSY.」伝家の宝刀“男のコたちの本音ボイス”も織り込まれてさぁ大変。さらに「実はチェックされている背番号!男のコが一目置く番号は?」「サッカー好きに見えるタオルマフラーの巻き方いろいろ」で健気な女のコをアピールします。 目指すは決勝リーグ進出(※将来性高い男と付き合う)、そして金色の優勝トロフィーは薬指に輝くリング……“絶対に負けられない戦い”を制するため、「CLASSY.」女子たちはファッションも趣味もまるでカメレオンのように変化させるのです。あえてね。 (西澤千央) 前のページ12 最終更新:2014/06/08 19:00 Amazon CLASSY. (クラッシィ) 2014年 07月号 [雑誌] 結婚してから主体性を奪い返せると思ったら、大間違いよ! 関連記事 こなれ狂いの「CLASSY.」が、一番モテる服=自己主張のない服と必死の喧伝「CLASSY.」の“西海岸・東海岸男子”の具体例が究極の二択すぎる!「CLASSY.」のベタな設定は、シチュエーション萌えしたい男女の現れ?「CLASSY.」読者はファッションより精神を脱コンサバすべき!その心変わりは何だ!「CLASSY.」の“勝負ワンピはイタイ”にモノ申す 次の記事 ラッセル・クロウの日本滞在記 >