「赤西仁の音楽は正しい」謎のパーティ軍団orzに聞く、パーティーと音楽とアイドル
芸能人がやたら口にする「パーティー」という言葉。なにやら賑やかで華やかな交流の場となっている雰囲気は伝わるものの、そこで何が行われているのかはお茶の間の庶民に知る由もない。そこで、六本木界隈のパーティーを知り尽くす有名な“遊び人”にインタビューを敢行。謎の大富豪SIGHTを中心に、オリコンの年間ランキングで2年連続1位を獲得した経歴を持つDJ・UKON、恋心を歌ったヒット曲を多数持つヴォーカル・BONES TANAKAらをメンバーに擁する音楽ユニット「orz」から、メンバーの広告塔JYO-Z氏にお茶の間の疑問をぶつけてきた。
――どんな経緯でユニットを組むことになったのでしょうか?
JYO-Z氏(以下、JYO-Z) 元々メンバーは六本木で遊んでた仲間で、「面白いことしたいね!」って始めたんですよ。コンセプトが「世の中明るくしようぜ!」だと話がデカくなちゃうから(笑)、「楽しいことしようぜ、オレらが楽しくなることしようぜ!」ってところですね。
――orzの曲「Kick ass」や「NTR-ネトラレ-」を聞いていると、夜遊び、セックス、パーティーみたいな世界観が連想されました。これがいわゆるパーティーチューンというものかと。
JYO-Z 音楽はEDM(エレクトロニックダンスミュージック)というジャンルで、海外ではめちゃめちゃメジャーな分野なんです。世界的に人気なのになぜか、日本だけEDMがはやっていない状況で。とはいえ、六本木や最近だと渋谷のクラブではEDMがキテて、パーティーで流れてるのはEDM一辺倒なんですよ。海外でもパーティ文化とEDMはセットなので、そこに僕らはカラオケで歌いやすいように日本的な歌謡曲のサウンドも入れてみたんです。意外とモーニング娘。やアイドルはEDMを取り入れた曲があるんですよ。
――なるほど。日本ではなかなかパーティー文化の方と出会う機会が限られますが、メンバーは海外出身ですか?
JYO-Z あ、生まれも育ちも日本です! ただ、うちのボスのSightはアメリカ国籍もあって一1年の半分はL.A.で暮していたり、周りにいる仲間が海外帰りなんでパーティーでよく知り合うんですよね。でも、わかってるんですよ、世の中がパーティーに対して冷たい目を向けてることは! パーティーで馬鹿騒ぎする人種を「なにしてるんだか……」って呆れた気持ちで見てたりするでしょ?
――どうも与沢翼的なITバブリーなイメージや『闇金ウシジマくん』(小学館)的なダークなニオイを感じてしまいます。
JYO-Z なんすか、そのイメージは! 与沢さんは「自分は儲かってるぞ、金持ってるぞ」という虚像を売り物にして、金を儲けてる人だと思うけど、僕らが遊んでる仲間は、既に十分稼いだ人たち。それこそもう一生遊んで暮らせるだろ、ってくらいの金があるのにちゃんと仕事してるような。お金がある人は、経済に還元する気持ちなのかな、お金を回したいんでしょうね(笑)。機会があれば、パーティーに行ってみるといいですよ!
――パーティーに行っても何をしたらいいのかわからないので、楽しむコツを教えていただければと。
JYO-Z パーティーにいる人もカラオケでバカ騒ぎしてる社会人と根底は同じです。カラオケで騒ぐと楽しいでしょ? でも、みんなで行ったのに、1人で世界観に浸って歌いあげる人がいたら楽しくないじゃん。そういう時に一番盛り上がるのは意外とアイドルソングだったりするでしょ? だから、EDMをカラオケで歌いやすいように歌謡曲テイストを入れてみたんです。カラオケ=パーティー、つまり僕らがやろうとしてることはアイドルと同じ! 年齢も顔もアイドルじゃないから、こうなってるだけで(笑)。もちろん、僕らの需要がないことはわかってるんですよ。しかし、求められてないところへ与え続けてたら、どうなるのか? いつか来るのか? 芸能ビジネス的には勝ち目のないことに金を使ってやってますよ!
――赤西仁の曲も、パーティー文化とアイドルを融合してますね。
JYO-Z そう! きっと赤西くんと目指してるのは同じなんだよね~。見た目も含めて取り巻く環境が違いすぎるから結果としてはまったく別物になっちゃうけど。彼のPVもクラブで夜遊びして女の子が出てくる感じでしょ。若い子はセコセコした遊びばっかりしてるから、もっとデカい遊びもあるんだってことを見せたいですね。オレもバブルの下の世代だから、金はなかったけど、上の世代を見て「大人になったら弾けられるんだ」って思って、多少は無理してきたんですよ。金がないまま遊びにいっても、金持ちの人がまとめて払ってくれるから!
――では、パーティーに行っても浮かない女になるにはどうしましょうか。
JYO-Z それはパーティーに呼ぶ方も女の子をフィルターにかけますよ! 明確な年齢や容姿で足切りすることはないけど、正直40代の女性は心苦しいかな……。パーティーなんかで遊ぶより、ほかで幸せになっていてほしいので、僕らの曲を聞いて騒いでもらうより、福山雅治さん聞いててほしいですね!