「DA PUMPが大ウケ」!? 郊外モール営業にエイベックスが本格参入のウラ事情
先週土曜日に、沖縄のショッピングモールで小室哲哉がトークショーを開催したと「週刊女性」(主婦と生活社)が報じている。一時代を築いた小室がショッピングモールのイベントに出演とは、何とも淋しい感じもするが、実はこれもエイベックスの戦略の1つなのだと関係者は語る。
「今やショッピングモールは買い物をする場所から、1日過ごせるテーマパークに変わりました。そのためモール側もイベント事業などに力を入れており、集客力のある人気タレントやアーティストを呼ぶために、高額なギャラを提示して誘致しています。そのおいしさにイチ早く気付いたのがエイベックス。全国のモールと提携し、毎週末のように自社アーティストをモールイベントに派遣しています」(イベンター)
その代表がDA PUMPだ。現在開催中の全国ツアーの会場が全てショッピングモールのため、ネットでは「落ちぶれたな」などと失笑されているが、実のところ、意外にもこのモールライブが稼げるという。
「モールでのライブはギャラと交通費が発生する上、CDなどの物販ができる。田舎だと特別ファンでなくても物珍しさから物販が飛ぶように売れます。エイベックスは都会に住む音楽マニアよりも田舎のマイルドヤンキーにウケるアーティストが多いので、その戦略は正しいと思いますよ。また物販も流通を通していないため、利益率も高いからレコード会社の人間もホクホクのようですね。また、エイベックスのオーディション大会『キラチャレ2014』の予選も全国のイオンモールが会場になっています」(同)
また、吉本興業はイオンと手を組み、「よしもと幕張イオンモール劇場」を昨年オープンさせた。こちらもイオン側が誘致したため、相場よりかなり安い金額で劇場を借りられているそうだが、苦戦を強いられているという。
「週末はそれなりの客入りですが、平日に有料ライブとなると集客は厳しい。あの程度の集客だと、普通のテナント料であればとっくに赤字です。これなら、エイベックスのように無料イベントの契約を結んで、毎週末営業ギャラをもらったほうが儲かったかもしれませんね。幕張が成功すれば地方のイオンモールにも劇場を作る構想もあったのですが、こちらは立ち消えになりそうです」(業界関係者)
無料イベントで荒稼ぎのエイベックスと、有料ライブで苦戦を強いられている吉本。モールを舞台にさまざまな思惑が飛び交っているようだ。