カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」5月7日号

“性技”も“正義”もある女……「婦人公論」快楽特集で人妻神話が誕生

2014/05/04 16:00
「婦人公論」5月7日号(中央公論新社)

 以前、次男の窃盗未遂報道と自身のセクハラ疑惑で番組を降板したみのもんたを、なぜか林真理子が慰めるという謎の対談を本レビューでご紹介しましたが、今号には第二の“みの林対談”が……。個人事務所の申告漏れで数々のレギュラー番組降板を余儀なくされた板東英二が、作家・室井佑月にその苦しい胸の内を打ち明ける「どん底からの復活裏話 仕事でも毛でも、落ちているものは何でも拾いまっせ」。タイトルがもう出オチです。

 世に「植毛は経費で落ちない」という豆知識を授けてくれた板東の脱税報道ですが、「3年前の税務調査で僕の髪はさらに抜けましたからね。植毛は経費で落ちないと言われたし、ウィッグに替えたんです」「植毛は取り外しができないから経費として認められなかった。でもウィッグだったら問題ない」と、現在はカツラ一筋の様子。一回の植毛分の金額で作れるし痛くないし洗えるし、なにより経費で落ちると大絶賛でした。

 気づけば前半ほとんどをヅラトークに費やしたこの対談。途中お決まりの「なにも言わずについてきてくれた妻」パートを挟みつつも、「成功者だからこそ受けねばならぬ妬み嫉み」「再婚したいです……死んだ女房と」といった香ばしい名言が飛び出したみのに比べると若干パンチ不足の感否めず。しかしながら、禊の場としての「婦人公論」はいまだ健在なのだなぁと再確認した次第です。早く、1日も早く、あの方にもここから再スタートしてもらいたいです。矢口っちゃん……!!

<トピックス>
◎板東英二×室井佑月「仕事でも毛でも、落ちているものは何でも拾いまっせ」
◎特集 40代から体の衰えをストップできる人、できない人
◎快楽特集 夫以外が教えてくれた真実のセックス

■同窓会があればSTAP細胞いらず

 今号の特集は「40代から体の衰えをストップできる人、できない人」です。 表紙の岡江久美子も両手を広げてこの上なく楽しそう。インタビュー「私の辞書には、『だるい』がないみたい」では、今春終了した朝の情報番組『はなまるマーケット』(TBS系)のエピソードが多数語られていますが、相方である薬丸裕英の記述は一切ありませんでした。写真に添えられた「毎日がはなまる」という自筆に、“……薬丸からの解放により”という裏メッセージを勝手に読み取った次第です。17年半お疲れ様でした。

 さて、今号のテーマは一言でいえば「若返り」です。世の中はアンチエイジング真っ盛り。しかし「婦人公論」が求めるのは、美魔女のような「若返り」ではなく、「老けない」こと。ですから特集で挙げられているトピックスも「なににでも鰹節(DHAで記憶力アップ)」とか「足裏ゴロゴロで自律神経を刺激」とか、「ゆほびか」(マキノ出版)テイスト。そんな中、非常に「婦人公論」っぽい若返り法を見つけたのでご紹介します。ルポ「“同窓会マジック”であの青春よ、もう一度!」。なんでも同窓会には「身も心も“あのころ”の輝きを取り戻す、不思議な効果がある」とのことです。

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