リアル浦島太郎! マシュー・マコノヒー、アザラシの赤ん坊を助ける
1996年に公開された映画『評決のとき』でブレイクし、『アミスタッド』(97)、『U‐571』(2000)で演技派俳優の地位を固め、男の色気あふれる“セクシーな俳優”としても人気を集めるマシュー・マコノヒー。昨年公開された『ダラス・バイヤーズクラブ』では、HIVに感染した主人公を演じるために厳しい減量を敢行した。小さなスプーンで1時間かけてタピオカ・プリンをチマチマ食べるという生活を送り、あまりにも変わり果てた姿に世間は仰天。しかし同作での熱演は大絶賛され、今年、念願のアカデミー主演男優賞を獲得した。
多忙な日々を送っているマシューの息抜きは、サーフィン、ヨガ、キャンピングに料理。中でもサーフィンは大好きで、暇さえあれば海に繰り出しており、大波に乗るためコスタリカに通い詰めるなど腕前はセミプロ級だ。08年に誕生した長男が1歳になる前にファースト・ボードをプレゼントしたり、同年公開されたサーフィンをテーマにしたB級コメディ映画『Surfer, Dude』にも主演。同作は製作費600万ドル(約6億円)なのに興行収入はたったの5万ドル(約500万円)と恐ろしいほど大コケしたが、マシューにとっては思い入れのあるお気に入りの作品だと伝えられている。
このようにサーフィンをこよなく愛するマシューは、ビーチや海の生き物についてもよく知っており、先日、その知識を生かして赤ん坊アザラシを助けたという美談が伝えられた。
米大手タブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー」によると、マシューはマリブビーチでサーフィン中、海岸で10代の若者たちが棒で赤ん坊アザラシをつついているのを発見。若者たちはアザラシが動かないため、生きているのか死んでいるのか、ケガをしているのかを判断するために棒でつついていたのだが、そんなことをしてはアザラシが傷ついてしまうと懸念したマシューは急いで若者たちのもとに駆けつけ、「離れろ!」と言い放った。
「この赤ん坊アザラシは、ここで太陽を浴びながら休んでいるんだ。母親アザラシはこの近くを泳いでいて、あと少ししたら迎えに来る」「このアザラシはゆったりと母親を待っているだけなんだよ」と説明するマシューに、若者たちも納得し、その場を離れようとしたのだが、マシューが海の生き物についてのレクチャーを始めたため動けなくなり、話を聞くハメになってしまった。
マシューは大好きな海の生物について20分間にわたり熱く語ったそうだが、若者たちにとってはつまらない話で、早く終わらないかとうずうずしていたとのこと。レクチャーというより説教のような話がやっと終わると、若者たちは、大スターであるマシューにサインを求めるでも記念写真撮影を求めるでもなく、逃げるように立ち去ったそうだ。
先日、大御所俳優クリント・イーストウッドがゴルフ中に、母親と離れてしまった子猫を見つけ、プレーを放棄して近くの獣医に連れていき、保護に一役買ったと伝えられたばかりだが、動物愛護家のセレブは実に多い。マイリー・サイラスのように保護された猫や犬をペットとして飼うセレブも少なくないし、裸になって動物愛護をアピールすることで知られる世界一過激な動物愛護団体PETAに賛同し、活動に参加しているセレブのこともよく話題になる。動物を愛するセレブたちは世間から「素晴らしい」と絶賛されることが多く、今回のマシューのエピソードも、「海を愛する男ならではの美談」だとネット上でたたえられている。
マシューの母親は先月、米芸能誌「People」の取材に対して、「うちの息子はとっても謙虚で誠実で思いやりがある人間なの。本当に誇らしいわ」と鼻高々に語っていたが、傷つけられそうになっていたアザラシを救い、大好きなサーフィンを20分間も中断して、若者たちに海の生き物についてレクチャーしたのも、マシューならではの“思いやり”なのだろう。マシューの熱すぎる“思いやり”は若者たちはゲンナリさせてしまったようだが、ファンはいかにも海好きな彼らしいエピソードだと大喜びしている。