働くママの強い味方！　娘の入学準備はアウトソーシングとお名前シールで乗り切る

　前回も書きましたが、新居建設中のため来週に仮住まい先へ引っ越しをし、4月4日に入学式を迎えるのが角川家の予定なのですが、保育園も今が一番忙しい時です。4月から入園する子どもの事前面談（契約したのが1年以上前という方が多いので、直近の様子を知りたい）、4月以降、園児が増えるので、人材の募集と面接、園内のレイアウト変更による工事の打ち合わせ……。朝9時から17時半まで仕事をしても終わりません。

　しかも、今日は東京都の立入調査（監査）があったので、対応に追われていました。もちろん日々まじめに保育を行っているので、なにも指摘されることはなく、無事今回も終わりましたが、やっぱりドキドキです。基準を満たす優良施設だと消費税免除ですが、引っかかると払わないといけなくなります。重箱の隅をつつく調査員もいれば、安全で書類がすべて揃っていればOKという人もいて、どんな調査員が来るかはわかりませんからね。資格証の確認、賃金台帳、タイムカード、保護者との契約書、職員全員の健康診断書、調理スタッフの検便検査書、避難訓練の記録、防火計画、年2回の園児健康診断の記録、保育日誌、連絡帳……すべてさかのぼってチェックされます。

　保育園からすると面倒ですが、立入調査は行った方がいいと思います。保育園は子どもの命を預かるところにもかかわらず、劣悪なところは実際にあり、そういった園は排除しないといけません。立入調査をすることで、スタッフの数、勤務時間と賃金、子どもの数、広さに対する子どもの数が明るみになるわけですから、保育園での事故を未然に防ぐことにつながっていると感じています。

■これはビジネスチャンスかも!?
　
　土曜は（家族サービスならぬ）娘サービス、日曜は母親と新居の打ち合わせに出向き、平日は早起きして小学校（へ行くことを想定した）の練習。9時に出勤してから17時半までみっちり仕事。終われば子どもを習いごとに連れて行き、帰ったら夕飯、風呂、就寝というバンギャ時代からは程遠い味気ない毎日を送り中なわけなのですが、最近は仕事がいい方向に向かってきてストレスがない分、「仕事に足が向かない病」はありません。昼ごはんも子どもたちと一緒に食べ、いろんな部分が見えてきてとても楽しいです。（うちの保育園の）お花見遠足の話になった時、「あたし、ポケモンのお弁当箱持って行くからね」と言う娘に、先生が「ゆうちゃんは学校だから行けないよ」と言っていて、「そっか！」とあらためて気づきました。私も娘もまだまだこの生活が続くような気がしてしまいます。あと、1カ月で小学校。あれほどお受験に白熱していたのに実感ないなあ（笑）。

　そんな時、保育園のお母様から娘の名前が印字された「お名前シール」をいただきました。「お忙しいでしょうから」とおっしゃっていたのですが、本当にありがたいですよ！　先日の保護者会で、「（持ち物は）消しゴムに至るまで記名してください」と言われていたので、気が重かったところ。きっとお姉ちゃんが有名小学校に通っているので、この時期にやるべきことがわかっていたのですね。

　音楽室に持っていく手さげバッグ、上履き入れ、外履き入れ、座布団、礼拝袋、献金袋……私立小ってのは、とにかく用意するものが多すぎます。まー、そんなところに目をつけたビジネスもあって、「入学グッズ製作します」という張り紙を自由が丘で発見（笑）。手芸屋さんがバッグや巾着袋などのグッズを代わりに作ってくれるというので、もちろん即オーダーです。コストは掛かりますが、働いているお母さんからすると、とても助かります。

　私がもう1つビジネスをするとしたら、「お子様の最寄り駅、乗り換え駅にお迎えいきます」「習いごとに連れていき、夕飯、お風呂を済ませます」ですよ。通常のシッターはベビーを対象にした内容・料金設定ですが、小学生をターゲットにしたら需要があるかもしれませんね。妥当な金額なら、私が頼みたいですから。

　引っ越しを済ませて、美容院にゆっくり行きたいです。「忙しい」という言葉は言霊としてよくないので、「いつもありがとう」に言い換えています。忙しいことはありがたいことです。住宅ローンもあるし、70歳まで現役で働くつもりです。

角川慶子（かどかわ・けいこ）
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では6歳の愛娘の子育てに奮闘中。