森三中・大島美幸の「妊活休業」で引き起こる、女芸人界の“地殻変動”
お笑いトリオ森三中の大島美幸が「妊活」のため、主たる芸能活動は5月以降ストップすると発表した。大島が昨年出演したテレビ番組本数は406本。大ブレイクしたオアシズ・大久保佳代子の404番組よりも多い数字だ。また、ここ2週にわたって視聴率20%超えを果たし、絶好調の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)では、イモトアヤコと双璧の活躍を続けている。
そんな女芸人で最も勢いがある大島の休業報道に対し、在京キー局のバラエティ番組を手がけるテレビ関係者の反応を聞いてみた。「最初は驚きました。一度流産していた過去を打ち明けていましたが、やっぱり赤ちゃんが欲しかったんだと。自分としては流産以後は覚悟を決めて、一生、体を張るんだろうと思っていたので」と語る。さらに同関係者は、「これが1つの引き金になるかもしれない」と次のような推測をを立てた。
「それは、女芸人の“幸せになりたい”願望の爆発です。今まで『モテない』ことを売りにしてテレビに出てきた女芸人たちも、体を張る女芸人の急先鋒だった大島が女性としての幸せの1つを本気で求め始めたことで、他女芸人にも若干の心境変化がきっと訪れるでしょう」
考えてみれば、バラエティ界の最前線を走る中堅女芸人は大久保佳代子42歳、光浦靖子42歳、友近40歳、いとうあさこ43歳といずれもアラフォーだ。いとうが、「女としてのDNAが最近うずいている。とにかく出産したい」と公言しているように、どの女芸人も世間的に見て高齢出産と言える年齢に差し掛かっている。そんな状況の中、大島の妊活は、「女芸人のそうした欲求を対外的に認めさせることにつながり、結婚、そしてその先の出産にも積極的になり、ママ芸人の枠も活況を呈するでしょう」(番組制作関係者)と関係者はみているのだ。
だが同時に大島の休業は、熾烈な椅子取りゲームを繰り広げる女芸人としては願ってもいないチャンスでもあるはずだ。これはテレビ界から見ればどんな状況変化をもたらすのだろうか。
「現在、大島もしくは森三中では冠番組を持っているわけではない。かといってたんぽぽやニッチェのように、オファーしたらほぼ断らない使い勝手の良い女芸人とは一線を画し、自分で仕事を選べるポジションにある。ですから、結果として勢力図としてはあまり変わらないと思います。ただ、森三中で出演している『世界の果てまでイッテQ!』で大島は、とにかく誰よりも体を張ってきた。彼女の休業が長引かない限り、現行の準レギュラーで彼女の穴を埋めていく方向でしょうが、それでも誰が彼女に準じるリアクションスターになるのかは若干気になりますね」(同)
今や女性の幸せが結婚、そして出産だけにあるわけではないという意見が世の中の趨勢を占めている。だが、その幸せの選択肢の1つを求める大島の休業宣言は、女芸人の女性としての幸せ追求が進む契機になる、のかもしれない。