KinKi Kids・堂本剛、「相当悩んでた、ほとんど記憶ない」十代の頃の苦しみを激白
KinKi Kids・堂本剛が、パーソナリティを務めるラジオ番組『堂本剛とFashion&Music Book』(bayfm)で、精神的な闇を抱えた十代の少女たちにメッセージを送った。芸能活動へのストレスなどにより、CDデビュー直後から過呼吸症候群を患ってしまった剛。2003年にはコンサートの途中に体調不良で倒れてしまったことを機に、公式携帯サイト「Johnny’s web」で過換気症候群およびパニック障害の闘病中であると告白したことが話題となった。
2月1日放送の同番組では、剛がそれぞれに悩みを持った中高生のリスナーからのメールを紹介。その内容は「私、生きてる価値なんてないと思う」「たまに自分とは何なのか? 何のために生きているのか? いろいろ考え、何も見えなくなる時があります」など、悲痛な言葉が並んだ。彼女たちはつらい日々を過ごしながらも、剛の音楽や言葉に生きる活力をもらっているようで、自身の悩みを記すとともに剛へのお礼を込めたお便りだった。
リスナーからの心の叫びを真摯に受け止め、柔らかい口調でメールを読み終えた剛は「僕自身も十代の頃は相当、悩んでます。まぁ、急に“社会人”のような“学生”のような、みたいな時間を過ごしてきましたから」と、学校と芸能活動を並行していた当時は、心が追いついていなかったことを激白。さらに剛は、
「人からね、周りにいろいろ言われることで苦しむ必要性はないです。まぁ十代だから、いろんなことやっぱり考えちゃうしね。周りに言われると『あ~それってよくないのかなぁ』って。いや、もう僕の十代なんてホント大変でしたから。自分で言うのもイヤですけど。でも僕、ほとんど記憶ないんです、もう。しんどすぎて。かわいそうやなと思うんですけど。全然覚えてないんです。自分が誰と会って何したかなんて。忙しすぎて、ほとんど寝てないから。当たり前よね。寝てへんかったら記憶ないよね」
と、怒涛の日々を振り返った。剛が言う「大変」だった時期とは、おそらく過呼吸で苦しんでいた時のことだろう。多忙を極める中で精神バランスを崩してしまったのだ。
「でも、そういう過去があって、もう一度生きようと思って、今これだけ幸せな……色んな人たちと出会って、音楽できて『あ~もう親孝行できて、めちゃめちゃ感謝せなあかんな』って。『あの時あきらめんでホンマよかった』って、僕は今思ってます」
こう語った剛は、「音楽で救われた」という自身の経験を交え、
「だから、自分にとってなにか救われる瞬間を与えてくれるものや、ジャンルや、世界ってあると思うんですよ。そういうものにまだ触れていないのであれば、触れたらいいのにって思います」
と、十代の彼女たちにアドバイスを送った。
03年7月に行われた『ずーっといっしょ。』(朝日新聞社)出版時の記者会見では、相方の堂本光一に助けられながら仕事を続けていると明かし、光一の存在について「心強いですね」と話していた剛。今回の放送では、過去の自分を冷静に受け止め、前を向いている印象だった。そんな苦難の日々を乗り越えた現在の活躍は、同じように精神的な病に苦しんでいる彼女たちにとって、大きな励みになることだろう。