「国分出演はスポンサーを失う」TBS朝番組リニューアル、波瀾のキャスティング
『はなまるマーケット』の来年3月の終了、『朝ズバッ!』の司会だったみのもんたの降板と、TBS平日朝の番組が過渡期を迎えている。『はなまる』は17年の歴史に終止符を打ち、『朝ズバッ!』は8年目にしてみのが降板。番組終了や司会の降板は番組の常とはいえ、長寿番組のそれは、『いいとも』同様、時代の転換期であることは間違いない。後枠にTOKIO・国分太一の司会が決定したという情報がマスコミを賑わせたが、しかし、内部事情によるとそれもシビアな状況だという。
「TOKIOの国分が『はなまる』の後枠番組の司会に早くも抜擢されたという情報が一時期飛び交いましたが、どうもあれは国分の登板を潰しにかかるための何者かによるリークだと、もっぱらのうわさです」(在京キー局関係者)
こうしたうわさが流れる理由には、TBSとスポンサーの深い付き合いが関係しているようだ。
「『はなまるマーケット』のメインスポンサーであるライオンは、『はなまる』以前からこの時間帯をずっとスポンサードしてきました。さかのぼれば、1972年開始の『モーニングジャンボ奥さま8時半です』から40年以上もですよ。そんなお得意様だからこそ、TBSとしては次の番組にも提供企業に入ってほしいはず。しかし、そんなTBSが内々に水面下で打診していたのは、ライオンのライバル企業P&GのCMに出演中のTOKIO・国分。これが明るみになってしまった今、ライオンの心証は悪いものに傾いているのは明白です」(テレビ制作関係者)
TBSが、P&GのCMに出ている国分をどう口説いてライオンの提供番組に出そうとしたのか、その手口はわかっていないという。しかし「TBSは国分の出演とライオンのスポンサードのどちらも失いかねない状態」(前出制作関係者)だそうで、果たしてどんな決着を見るのだろうか。
「ちなみに、27年ぶりにテレビ出演となった、長渕剛の妻で元女優の志穂美悦子さんが出られた日の『はなまる』は2.9%と普段と変わらない視聴率でした。番組の体力がないと、どんなに良い企画でも視聴者は見向きもしない。その象徴です」(前出制作関係者)
そして、その前の時間帯に放送されている『朝ズバッ!』に関しても、10月末のみのもんたの降板ショックは微妙に影を落としている。
みのの降板から1カ月後の11月25日から「アンカーマン制」と銘打ち、ラサール石井、やくみつる、大和田獏、桂文珍、水道橋博士の5人を日替わりで出演させ、コメンテーター兼進行役という位置づけで『朝ズバッ!』を任せていた。
「そのアンカー制も、わずか2週間で前触れもなく終了。その理由は、誰もやりたがらなかったからです。やはり、良くも悪くもみのもんたのショーだった『朝ズバッ!』。そのイメージがいまだ強い中で出演すれば、必ず比較される。視聴者からのリアクションも決して芳しくはありませんでしたが、それ以上に、彼ら芸能人キャスターの精神的な面が大きかったようです」(同番組関係者)
アンカー制終了後は、TBS井上貴博アナが今まで通り総合司会を務めているが、その後も視聴率は変わらず4~5%を推移している。フジテレビ(『めざましテレビ』常時10%前後)、日本テレビ(『ZIP!』7~8%)、テレビ朝日(『グッド!モーニング』6%強)に次いで民放4位に甘んじている『朝ズバッ!』も、来年大リニューアルを迫られそうだ。
果たして来年4月、『朝ズバッ!』の司会は誰がやっているのか? 『はなまる』の後枠には国分が出ているのか? 楽しみに待ちたい。